堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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大阪市営地下鉄・バス民営化は継続審議に

運動をさらに大きくし、廃案にむけて奮闘しよう

(4月3日付)

  3月29日に開かれた大阪市会本会議で、橋下市長が狙う地下鉄・市バスを民営化する条例案は可決されず、継続審査となり、「明るい民主大阪府政をつくる会」等が継続的な運動を呼び掛けました。

 大阪市交通局は100年、市営地下鉄は80年の歴史があり、これまで市営交通は、安全性の確保や利便性の向上をめざし、国や市からの税投入と利用者の運賃負担によって、地下鉄と市バスの一体運営をすすめてきました。こうして築き上げられた交通ネットワークは、利用者と市民の足を守る役割を果たしてきました。今回の可決阻止は、「地下鉄・市バスの民営化はすべきでない」と、市民と利用者の足を守る運動をすすめてきたすべての方々の運動が世論と大阪市会を動かしたもので、今後の運動にとって大きな布石となるものです。

独裁に反発強める

 地下鉄・市バスの民営化は、さまざまな場面で「議論」されてきましたが、公営企業を廃止する条例が常任委員会(交通水道委員会)に付託されたのはこの市会が初めてのことでした。大阪市100年の計にかかわる重大案件をまともな説明もなく、十分な審議も行わず一気に可決してしまうことは、到底許されるものではありませんでした。橋下市長と大阪維新の会のこの「独裁」的なやり方に、多くの市民が怒りを声にし、市会各会派も危機感を抱いたことは当然のことです。

地域の運動の広がり

 橋下市長は民営化して「税金に頼らない経営を実現」「税金を使う組織から納める組織へ」などと詭弁を弄し、何が何でも民営化条例案を可決しようとしました。

 大阪市交通局は毎年約200億円の黒字を生み出し、累積赤字を解消したにも関わらず、なぜ民間に売り渡さなければならないのか疑問が沸き起こったうえ、採算性の低いバス路線の廃止で利用者の足が奪われることへの怒りが大きくなり、地域ぐるみの運動が広がったことも今回の特徴でした。

 しかし、今市会においては可決されなかったものの、市会論戦の中で民営化そのものに正面から反対したのは共産党だけした。他の会派は「市民への説明不足」「時期尚早」「審議不十分」などの理由で、「今回については賛成していない」という論調が根強くあることを直視しなければなりません。

 また、赤バスは、行政区間のアンバランスを抱え、十分な代替措置が取られないまま3月末日をもって廃止されましたが、存続を求める市民の運動は、復活を求める新たな運動へと進んでいきます。

大阪市解体・大阪都構想の阻止に奮闘を

 地下鉄・市バスの民営化を許さない運動も新しい局面を迎えます。

「明るい会」は、①地下鉄は80年間市税を注ぎ込み築き上げた市民の共有財産であること ②安全と防災に責任を持つのは自治体の役割であり、公営(直営)でこそ、その責任が明確に担保されること ③地下鉄と市バスの一体運営でこそ利用者と市民の足が守られること ④サービス向上は、公営・民営に関わらず可能であり、黒字になったこれから、さらに改善できる条件が広がっていること、をいっそう声を大にして訴え続け、橋下「維新の会」が狙う大阪市解体の「大阪都」構想などの野望をくい止めるため、大いに奮闘しようと呼びかけています。