堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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12年人勧の来年度からの実施を閣議決定

地方自治体に対して国家公務員に準じた賃下げ措置を要請

(1月28日付)

  安倍内閣は24日、臨時閣議を開催し、民主党政権下で「見送り」とされた、55歳を超える職員の昇給抑制を内容とした12年人事院勧告を、来年度から実施する方針を決定しました。

 さらに閣議決定では、独立行政法人職員・地方公務員に対しても昇給抑制を求めるばかりか、「給与臨時特例法(賃下げ法)」による国家公務員への賃下げ措置をふまえて、「各地方公共団体において速やかに国に準じて必要な措置を講ずるよう要請する」として、地方公務員・教職員への賃下げを迫っています。

労使間のまともなルールもなく提案の翌日に閣議決定を強行

 閣議決定は、12年人勧の取り扱いにとどまらず、「長引く景気の低迷を受け、一層の地域経済の活性化を図ることが喫緊の課題となっている」としながら、地方公務員に対しても、7・8%引き下げられている国家公務員と同様の賃下げを求めるという、矛盾した内容となっています。

 国・地方の公務員の賃下げは、民間賃金に影響して「賃下げの悪循環」の加速で地域経済を冷え込ませ、税収減や交付金削減によって自治体財政も疲弊させます。安倍内閣が「デフレ脱却」をめざしていることとも逆行する閣議決定にほかなりません。

 一方、同日開かれた経済財政審問会議では来年度予算編成の「基本方針」が確認され、臨時閣議でも了承されました。

 その内容は、国家公務員給与の平均7・8%の削減措置に準じた措置を講ずるように地方公共団体に要請するとともに、「それを反映して、来年度予算における地方交付税や義務教育費国庫負担金を算定する」との方針も盛り込まれました。

 さらに、「基本方針」には、国家公務員の定員について、「厳しく業務の見直しや効率化に取り組み、可能な限り純減を図る」「地方公務員の配置についても、行財政改革の取り組みをふまえ対応する」として、国・地方の公務員総人件費削減を強調しています。

 もとより、55歳を超える職員にいっそうの賃金抑制をせまること自体が許されるものではなく、そのうえ、労働組合への提案の翌日に閣議決定の強行は、労働基本権をないがしろにして労使間のルールさえ踏みにじるもので断じて認められません。23日に公務労組連絡会が配置した総務省交渉でも、閣議決定に反対であることを繰り返しのべましたが、政府はこうした主張には耳を貸さず、問答無用で強行しました。

 閣議決定に怒りをもって抗議し、国・地方の公務員総人件費削減に反対し、公務労働者の賃金改善、正規・非正規すべての労働者の賃金底上げをめざして、13年春闘での官民共同・国民共同のたたかいを大きくひろげていく必要があります。