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橋下前知事の4年間を振り返る①

WTCビル購入と府庁舎移転の無駄遣い問題 いよいよ裁判スタート(3月1日付け)

WTC住民訴訟の会が大阪地裁に起こした訴訟(本紙1月6日付け既報)の初公判が、3月15日午後2時半から行われます。

 住民訴訟の会は、WTCビル購入費用85億円、咲洲庁舎移転費用11億円の合計96億円の返還を求めています。

 橋下前知事がWTCビル購入を明らかにした当初より、各方面から「WTCビルの耐震性」や「東南海地震が起きた際の液状化で、防災拠点には不向き」「交通に難があり、府民の利便性に問題がある」などと指摘が相次ぎました。

 しかし、橋下氏はそのような意見には耳を貸さず、大阪府庁舎移転にまい進しました。

 東日本大震災が起こり、専門家から、「先の大震災で、咲洲庁舎は震度3だったが、2.8mの横揺れ。東南海地震が起これば6mの横揺れを記録すると言われているが、そんなビルが防災拠点として役に立つのか?」「同庁舎は、地盤と建物の揺れの周期が一致する『共振』で長周期地震動の影響を受けやすく、対策としては『建物を低くするしかない』」などと指摘され、移転を断念。

 しかし橋下氏は、08年時点では「巨大な地震を予想していなかった。予測できない事態で責任を負うなら政治は一切できない」と開き直っています。

 住民訴訟の会では、購入に至った経緯について、橋下氏本人に証人喚問するなどして真実を明らかにさせ、購入及び府庁移転の不当性を明らかにしたいとしています。

【これまでの経過】

08年8月▼橋下前知事、WTCビルを視察。「関西再生の光が明石海峡の奥から見えた。ここしかない」と購入及び府庁移転を決意。府議会議員や専門家から異論が噴出。

09年3月▼大阪府議会において、購入及び府庁移転の議案否決

09年10月▼橋下氏、再度、移転条例を提案。府議会は、「購入賛成、移転否決」

10年4月~▼橋下氏、職員2000人を咲洲庁舎(WTCビル)に引っ越しさせる。

11年3月▼東日本大震災咲洲庁舎が360カ所に及ぶ被害を受ける。

11年8月▼4回に及ぶ専門家との意見交換により、橋下氏、咲洲庁舎への府庁全面移転を断念。