堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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児童相談所職員の全国交流集会 自治労連が開催

子どもを守るために体制整備を(3月11日付)

 2月27~28日、自治労連が初めて「児童相談所等の子ども家庭相談担当職員全国交流集会」(名古屋市)を開催。都道府県や政令市の児童相談所職員を中心に、約90人が参加。

増員しても追いつかず

 専門職の児童福祉司はこの15年間で2・4倍に増えたものの、虐待相談件数は7・6倍に増加しているとおり、急増する虐待通報・相談件数に人員が追いついていない現状が共通して指摘されました。

 「年1300時間を超える超勤も」「500時間や600時間は当たり前」という実情も紹介されました。職員が増員されたといっても、「20代と30代が中心でベテランが少ない状況」だといいます。

 5年目という女性職員は「私の下はほとんど20代。こちらも忙しく教えている時間がない。私自身、最初は(虐待児童の保護に向かう)緊急介入班に配属されたが、研修もアドバイスもなし。何も分からない状態で走り回っていた。保護者対応がうまくできなかったという反省がある」と語っていました。

虐待予防へ連携を

 虐待が起きてから対処するのではなく、予防にもっと力を入れるべきという意見もありました。

 京都市の男性職員は「ゼロ歳児や1歳児の子育て相談では、若い母親が追い詰められて子どもに当たってしまう話を聞く。子育ての不安やストレスは大きい。特にシングルで妊娠している女性に対しては、妊娠の段階からどう支援していくか、地域でどう支えるかが大切だ」と。

 背景にある貧困問題に向き合うことも不可欠として、生活保護率の高い地域を担当している女性職員は「子どもをたたくのは当たり前。あざがある子を保護していたらきりがない。ネグレクト(育児放棄)も同様。そんな中で緊急性のあるケースをどう拾い上げられるか」と、仕事の難しさを指摘しました。

 若い女性職員は率直な悩みを語りながら「研修を含め、こういう交流の場をもっとつくってほしい」と要望も出されました。