堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

堺市職労(堺市職員労働組合)ブログです。

派遣法改悪急ぐワケ

正社員ゼロ・生涯ハケンに

(6月5日付)

 安倍政権は15年3月、労働者派遣法改悪案を国会に提出しました。これまで専門26業務以外の派遣は原則1年、最長3年としていた期間制限を事実上撤廃します。派遣は一時的・臨時的業務に限り、正社員は派遣に置き換えてはならない、という大原則を投げ捨てる大改悪です。

 派遣先企業は、どの業務でも3年で派遣労働者の部署を替えるか、人を替えれば、無期限に派遣労働者を受け入れられるようになります。正社員から派遣への置き換えを加速させる「正社員ゼロ」法案、派遣社員の地位を固定化させる「生涯ハケン」法案です。

 派遣法改悪案は過去2回廃案になりましたが、安倍政権は今国会での成立、9月施行をめざしています。なぜ急ぐのか。

「みなし雇用」阻止

 12年の派遣法改定で盛り込まれた「みなし雇用」規定が15年10月に施行されます。違法派遣があった場合、その派遣労働者を直接雇用したとみなす規定です。しかし、今回の法改悪で業務や期間の制限を撤廃したら、違法派遣は合法化されます。

 「みなし雇用」規定の施行阻止を求める経済界の意向を受けて、厚労省が派遣法改悪を急ぐよう与党議員らに工作していた内部文書を小池晃議員(共産党)が4月23日、参院厚労委員会で告発しました。いったい誰のための厚労省なのでしょうか。