堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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地方自治・まちづくりセミナー開催

「課題先進地」から学んだ持続可能社会への挑戦

(2月19日付)

 2月12日(水)、堺市職員労働組合主催の地方自治・まちづくりの事例に学ぶセミナー、「僕が海士町で学んでいること、挑戦していること」(講師:㈱巡の環・阿部裕志さん)が開催され、庁内外から45名が参加しました。

人間らしい生き方

 人口二千四百人の海士町を拠点に活動している阿部さんは、都会と田舎の相互理解と自律共存の仕組みづくりや、まちづくりにとどまらず「人間らしい、丁寧な生き方のできる人を増やす」ことを「めざす社会」と位置づけて活動されています。

 セミナーは、私たちの「生き方そのもの」について、あらためて考えさせられた刺激的な内容満載でした。

阿部さんは2008年、29歳でトヨタ自動車を退社し、海士町で「地域づくり」「教育」「メディア」事業を主とした「巡の環」を起業しました。

矛盾を抱える社会の中で

 昔は当たり前だった「くらし(自分たちの衣食住などに関する自給生産)」「しごと(地域や属する共同体の中でお互いに協力して支えあう行動)」「かせぎ(収入を得ること)」のバランスが崩れて「しごと」が小さくなり、「くらし」と「かせぎ」の間で矛盾を抱えて日々過ごす都会のサラリーマン。「何かおかしいな?」と思いながらも、流されて一生を終える大多数の人々。「でもそれって本当に幸せなの?」。お話にはそんな問いかけが散りばめられていました。

 矛盾を抱える社会を変え、個人を変える社会モデルを海士町から発信する阿部さんは、仕事の中で、島外から参加する人たちの心に「スイッチを入れる」と同時に、島外の人に島の良さを伝えることで、地元の人の心にも「スイッチを入れて」らっしゃるようです。人から人へ、スイッチの入った人がまた隣の人に伝えて…そんなつながりの中で社会は変わっていくものだ、と感じました。

官民超えた参加で交流

 膝と膝をつきあわせて信頼関係をつくっていく地域づくりの原点、インターネットやSNS(ソーシャル・ネットワークサービス)などのツールで共感を広げる取組みも参考になりました。

 場所をかえた交流会での語らいも、講師を囲み、さまざまな職種の地元起業家のみなさんや若手職員を中心に楽しく盛り上がりました。

 今後も、堺市職労として堺地域を含む各地の事例から学び、私たちの活動にも堺の活性化にも活かしていく取組みを企画し、職員や地域の皆さんに広くご参加を呼びかけます。