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大飯原発、運転継続へ

「安全上重大な問題ない」!?

(6月25日付)

 国内で唯一運転中の関西電力大飯原発3・4号機(福井県)が新規制基準の求める安全性を備えているか確認する会合で、原子力規制委員会は6月20日、「直ちに安全上重大な問題が生じるものではない」とする評価書案をまとめた。月末にも正式決定する。3・4号機は、9月に予定される定期検査入りまで稼働が続く見通しとなった。

●新基準適合は改めて審査

 大飯原発の評価会合は4月に始まり、12回にわたって地震津波対策や、原子炉損傷といった重大事故対策などを確認。6月15日には規制委員が現地に赴いて、関電が可能とする対策の信ぴょう性を調査した結果、運転継続を認める判断を下した。

 評価書案には「本評価は新基準施行前の現状評価であって、適合性は今後、改めて確認する」と明記された。関電は、9月の定期検査で3、4号機が停止する前にも再稼働申請を提出する構え。規制委は申請を受けて稼働の是非を改めて審査するが、更田豊志委員は「今回の評価結果には縛られない」と強調した。

 実際、7月8日に施行される新基準に照らすと、いくつかの部分で「落第」している。例えば、敷地周辺の地下構造について、新基準は三次元的(従来と異なる視点)に把握するよう求めていたが、今回は事実上棚上げされた。

●最低線探った関電を批判

 20日の会合で、規制委側は関電の姿勢を問題視。「対策を小出しに提案して、新基準を満たす最低線を探ろうとするかのようだった」と指摘し、「新基準施行後の審査を効率的に進める上で障害になる」と批判した。これに対し、関電の担当者は「決してそのような意図はなかった」などと弁明した。