「公平・公正な評価」7割が問題視
~人事評価制度の本格実施について
(5月29日付)
今年度から本格実施となる人事評価制度について、アンケート結果を報告します。
人事評価制度の改正
~「不十分」「わからない」が大多数
今回、本格実施前に行われた人事評価制度の改正についての項目について「改正が十分」はわずか2・2%。「やや不十分」と中間的な意見を合わせても14・3%とわずか7人に1人程度に留まりました。
一方で「不十分」は54・0%と過半数の方が回答しています。さらには「わからない」が33・2%。正職では3割余りですが、非正規では約4割を占めました。
何年もかけて試行し、本格実施を行おうかという時期に「不十分」「わからない」が大部分を占め、職場の意見を総合的に見ても拙速な感は否めません。
その理由は?
~「職務の実態に合わない」過半数
上記の回答の理由で「そもそも十分な制度」はわずか5・8%。肯定的な項目では「能力評価の具体例の作成」が最も高いものの11・0%に留まりました。
一方で否定的な項目では「職務の実態に合わない」の51・5%が1位。以前から「定型業務が評価されない」という意見は多く、特に定型業務の割合が大きい支部、保育所65・4%、下水道62・5%、現業62・1%が高い割合です。
ほぼ拮抗して「主観的な評価になる」48・6%。年代別では係長級・一般職が混在する30代が56・4%、支部別では様々な職種が混在する保健衛生60・5%が高い割合です。
3位は「評価者に負担がかかる」38・7%。40代以上では4割を超えました。同一職場にいない職員を評価する方もおり、それを不安視する声も聞かれます。
人事評価の問題点は?
~「評価の公平・公正性」7割が疑問視
人事評価制度の問題点について「問題はない」はわずか1・6%。最も問題視する項目は「評価の公平・公正性」の69・4%で2位も「目標設定の公平・公正性」48・6%と「公平・公正な評価・設定は難しい」というのが大勢の意見であるといえます。
3位は「勤勉手当に反映」36・8%。1、2位の項目とも連動し、この間の労使協議でも大きな隔たりがあるなど、やはり問題視する方は多いようです。
4位は「職場の雰囲気が悪化する」31・1%。これは前設問の「チームワークが評価されない」とも連動していると考えられます。