堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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平和・賃上げ がんばれ労働組合

堺労連 春闘学習決起集会で激励の講演

2月27日付

2月16日に開催された、堺労連「23春闘学習決起集会」での石川康宏先生(神戸女学院大学名誉教授)の講演の大要を紹介します。

先制攻撃国家への大転換
 岸田内閣は、昨年12月16日、敵基地攻撃能力の保有にふみだす、安保関連3文書の改定を閣議決定した。
 沖縄、富士山麓、北海道にミサイル発射基地をシミュレーションするなど、攻撃すれば日本全土が報復の対象となる。
日本とアジアの平和をどう開く
 敵を排除して身構える軍事同盟でなく、地域のすべての国を包み込み、紛争を話し合いで解決する平和共存・平和の共同こそ求められている。
 朝鮮戦争ベトナム戦争を経験した後、平和の枠組みとして始まったASEANの取り組みは教訓的。
日本経済と労資関係の歴史
 1974年賃上げ30%の「賃金爆発」、人事院勧告も連動。これに対して、財界が危機感を強め、春闘対策、労働組合弱体化への攻撃が始まった。
ストライキは「当然の権利」ヨーロッパの先進的なたたかい
 実質賃金は世界的に低下している。イギリスの看護師のストライキ、鉄道労組のスト、ドイツの金属労組が8・5%の賃上げなど、たたかいのなかで、物価高に負けない引上げを勝ち取っている。フランスで年金年齢引上げ反対のデモ280万人。スト制限法の逆流も生まれるが、これも世論と結んで押し返している。スペインでは、週休3日制の社会実験が始まった。大いに学ぶべき。
節約術より賃上げを
いま、「具のないカップラーメン」なるものが話題になっているそう。物価高への生活防衛だと。賃金を上げて、まともな生活をしようを大きな世論にしよう。
デンマーク労働組合の参加率は60%強。この力を背景に、月例給の引き上げを果たしている。
いつも学びを中心に
 公務員の中立性とは、「憲法第15条2すべて公務員は、全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではない」ということ。中立の本来の意味は、天皇の官吏とされ軍国主義暴走の一因となったことへの反省。
 
 文字通り、労働組合・役員への大きな叱咤激励となる講演でした。