堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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職員基本条例、労使関係条例 で大阪市の職場は疲弊 職員基本条例、労使関係条例で大阪市の職場は疲弊

堺市職労学習会開催(3月28日付)

3月24日、大阪市労組中山副委員長を講師に、「維新市政のもとで何が行われてきたのか~大阪市の実態~」と題して、堺市職労学習会を開催しました。

 開会あいさつに立った山道委員長は、「秋には堺市長選挙が行われる。竹山市長が出馬表明し、維新候補は明らかになっていない状況だが、私たちは、『大阪都構想』による堺市つぶしに反対する立場で取り組んでいきたい」「今後も継続的に堺市職労学習会を行い、ともに市政を学び考えましょう」と訴えました。

維新市政で何が行われてきたのか 

 大阪市労組の中山副委員長は、橋下徹前市長と吉村洋文市長の維新市政が続くもと、職場がどう変わり、市民生活がどうなったか、実態を紹介されました。

講演の概要

 中山さんは、「自民党改憲草案第28条第2項で、公務員の労働基本権の全部または一部制約を明白に記載しているが、この立場で進めてきたのが維新」と指摘。

 実際に大阪市では、(1)職員基本条例、(2)政治活動制限条例、(3)労使関係条例を制定し、

(1)の職員基本条例では①厳罰主義、②人事評価が相対評価、③人勧制度の否定につながる規定が置かれている。

 厳罰主義では、懲戒処分について、例えば「自らの出勤又は退勤打刻を他人に行なわせる」と停職、「労使関係条例の規定に反すること」は停職、減給、戒告などと規定。密告が奨励され、みんな監視社会にビクビクしている。

 また、人事評価が相対評価とされ、毎年下位5%が強制的に最下位評価とされる。2年連続最下位区分者は分限免職の対象とされ、「適正化研修」と称するパワハラ研修を受講させられる。メンタルヘルス不調の職員が生み出され、パワハラで職場が壊れている。

 第三に、人事委員会には、賃金センサスを活用する義務が強制されている。例えば保育士は、民間や賃金センサスと比較した保育士給料表が作られ、賃金が最大7万円カットされた。その結果、保育士が欠員となり、保育所定員を400人減らすこととなった。

 橋下前市長自身、人事委員会に「介入した」と公言。その結果、人事委員会は不当な給与勧告方法(民間給与実態調査の統計資料から上位2・5%、下位2・5%を排除して勧告)を実施し、4年連続マイナス勧告(H25~28)。

 (3)の労使関係条例でも、「便宜供与禁止」「管理運営事項は交渉しない」「条例規定に違反した場合は懲戒処分」などが規定されている。

 このことにより、当局が組合に対し、労働組合事務所の退去を迫ったり、交渉で当局が管理運営事項と考える項目は沈黙し、実質的に交渉が行えないといった事態が生じている。

 こうした職員、労働組合への維新市政の攻撃は、市民サービス削減の露払い。実際に橋下前市長時代のH24~27年度で709億円もカット。地下鉄民営化が可決されるとの報道があるが、その他の職場でも民営化や民間委託がすすめられている。

 維新市政は、「教育予算を5倍化した」など、数字のトリックを使って宣伝し、市民を誤解させる。ぜひみなさんも維新市政について学んでいただきたい、と締めくくられました。

 最後に林田書記長は、引き続き大阪都構想や民主的な職場運営について学習会などに取り組むことや、職員がどういう思いで働いているのか、を聞くアンケートに取り組むことなどを提起して終えました。

(学習会は後日詳報します)