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政治活動制限条例廃案めざし 連名で共同アピールを発表

自治労堺と堺市職労 (9月11日付) 本日、自治労堺市職員労働組合堺市職員労働組合は、金谷副執行委員長と山道執行委員長の連名による「共同アピール」を発表し、大阪維新の会堺市議会議員団から9月市議会に再提案されている「職員の政治的行為の制限に関する条例」(案)の廃案をめざすことを明らかにしました。 条例案の経過  13年6月に大阪維新の会堺市議団から提案された同条例案は、「職員の人権と憲法を守るべき」「条例の必要性について説明が不十分」など疑問が噴出、継続審査となっていましたが、14年3月議会では本会議で可決、しかし市長が「立法事実が存在しない。条例の必要性は乏しい」とし再議、大阪維新の会は「職員の思想調査」を要求し、さらに継続審査となり、市議会の任期満了に伴い廃案となっていました。 ○本会議の質疑  9月3日市議会本会議において再提出された条例案の審議が行われました。質問者からは「条例が通ると、憲法を争う裁判になる可能性がある。具体的に条例が必要という事実を示せないなら取り下げるべき」「提案者の間でも十分な理解が進んでいない」などと指摘があり、市当局も立法事実が存在しないとの認識について「変わりない」と答弁しています。 ○人事委員会の意見  議会開会に先立ち、堺市人事委員会は8月26日、市議会からの意見聴取に対し「条例案の解釈及び運用等が、憲法の保障する政治活動の自由を不当に制限することとならないよう慎重に検討する必要があることを重ねて申し上げます」と回答、平成25年6月と同様、慎重な検討を求めています。 ○市議会全会派に要請書を手渡す  9月8日には、「堺市職員政治活動制限条例の制定を許さない堺地域連絡会」が、市議会議長、副議長、すべての会派に要請書を提出、議長・各会派の議員と懇談を行い、条例案の廃案を訴えました。 ○本庁前で宣伝行動  同じく8日の昼休みには、本庁前で宣伝行動が行われ、堺労働組合総連合、堺市職労役員らが参加。 庁内外に条例案の問題点や経過を広く知らせました。 ○住民の懇談拒否  両労働組合の「共同アピール」にも示されているように、政治活動制限条例は、職員の人権を違法に制限し、職員を委縮させ、職場に混乱を持ち込むものです。 すでに同様の条例が制定されている大阪市では、2012年に、橋下大阪市長が進める住吉市民病院つぶしに対し、住之江区の地域住民が市民病院長に懇談を申し入れましたが、「政治活動規制条例が制定され、院長といえど、市長とちがうことは言えませんので、懇談できません」と拒否。住之江区長も懇談を拒否するなど、現場職員が萎縮して、住民の声が大阪市に届かなくなる事例も発生しました。  基本的人権が尊重され、風通しの良い、当たり前の職場づくりに向け、所属組合の違いを超えて「反対」の声をあげ、条例案を廃案に追い込みましょう。