堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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自治労連、厚生労働省と交渉を行う(6月8日)

均等待遇、最賃引き上げ、インターバル制度、両立支援などの実現で、人間らしく働ける社会を!(6月15日付)

自治労連は6月8日、厚生労働省に対し、労働行政にかかわる問題について、2016年度の要請交渉を行いました。自治労連から、福島副委員長をはじめ11名が出席、堺市職労からも池尾副執行委員長(自治労連医療部会議長)が出席しました。厚生労働省から、労働基準局、職業安定局、雇用均等・児童家庭局から法規係長ら6名の担当者が応対しました。

冒頭、自治労連福島副委員長が要請書を手渡し、「日本を含め世界的に広がる貧困と格差の拡大の根本的な対策は『労働』の分野にある。そのために安定した雇用と生活できる賃金を強く求める。政府は1億総活躍プランで『同一労働同一賃金』を掲げたものの、正規と非正規との間で『合理的な待遇差を指針で示す』など格差を容認するものとなっている。また、長時間労働問題では『残業代ゼロ法案』を撤回していない」など矛盾点を指摘した上で、人間らしく働く社会の実現とその為のルールについて次の4点で要請し、各地の実情を踏まえ厚生労働省として積極的な対応を求めました。

要請1.正規労働者も非正規労働者も人間らしく働くため、「同一労働同一賃金」「均等待遇原則」の法制化を図ること。

要請2.「最低休息時間制度」「勤務間インターバル制度」を導入すること

要請3.最低賃金をただちに「時給1000円」以上に引き上げること

要請4.男女平等の実現、「仕事と家庭の両立支援」、母性保護の充実を図ること

 参加者からの厚労省への発言では、

(大阪から) 国家戦略特区の諮問会議で大阪市の保育の事例があげられていた。実体は、正規と非正規の比較ではなく、公務と民間を比べるものだった。結果、6割もの正規保育士が賃金を抑制され、非正規保育士も若干の給与改善にとどまるだけで、民間保育士の給与抑制にもつながった。職員の生計費原則、保育の水準を確保する処遇になっているのか、調査、検討して欲しい。

(医療部会から)「勤務間インターバル制度導入」について、1日8時間、週40時間ということを厚生労働省も原則としているはずだ。病院では2交代、3交代で12時間・16時間夜勤を行っている。具体的には16時から深夜0時をまたいで翌日9時半などという勤務形態だが、深夜0時の時点で区切りとなり1日8時間勤務は守られているという考えで行われている。0時をまたいで勤務間隔が0時間となっている。勤務間インターバル制度をまず病院からどうやったら実施できるのか、考えていただきたい。企業の自発的導入を待つだけでは長時間労働是正は難しいと言わざるをえない。

(埼玉から)一昨年、年間1000時間を超える残業を行っている職員の有無などについて調査した。最も長い人で1269時間こうした事態を是正するためには、インターバル制度などを導入しなければならないのでは。

(東京から)自治体キャラバンを行っており、今年のデータが確定した。自治体での非正規率が、平均すると46%にもなる。生活改善に資する最低賃金の引き上げを、関係各所に指導、要請願いたい。(本部から)今回の育児介護休業法の見直しは実効性が薄く、残念なものだった。職場では、子どもの看護休暇の日数増や短時間勤務制度の対象年齢を小学校低学年まで上げる等を求めている。と、発言しました。

 最後に、福島副委員長より「現場の実態を反映した行政政策の展開を」との訴えをもって、要請を終えました。