堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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考えよう こころの健康①

なぜメンタルヘルスか 上(5月30日付)

 日本人のこころの健康が危ない。こう言われ始めてからもう数十年がたとうとしています。それでは現在の私たち、特に働くもののメンタルヘルスの実際はどうなっているのでしょうか。

 厚生労働省が2013年に行った労働安全衛生調査(実態調査)の結果を見てみましょう。

 過去1年間にメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業または退職した労働者がいる事業所の割合は10・0%で、12年調査(8・1%)より上昇しています。そして、産業別にみると、「情報通信業」が28・5%と最も多くなっています。

 ITやマスコミなどの情報通信業は、わが国の主力産業の一つです。そこに働く4人に1人がこころを病み、休んだり退職したりしている状況が明らかになっています。

 他にも、電気・ガス・水道業や郵便局などの複合サービス事業、金融・保険業、学術研究、専門技術サービス業、そして医療・福祉で比率が高く、多くの分野で働く人々がこころの健康を損ねていることが分かります。

 長時間、過密労働の結果として、心臓病、脳血管障害などと並んで、こころの病を発症しやすくなることが知られています。

 この連載を通して、働くもののこころの健康について、皆さんと一緒に学んでゆきたいと思います。

 堺市でも、メンタルヘルス不調による長期病休者[1か月以上休職+連続して30日以上(土日含む)の病休取得者]は、25・26年度で約60~70名程度、長期病休者の約45%~50%程度となっており、改善をめざしていくことが求められています。