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各紙世論調査「反対」が上回る

大阪市廃止・特別区設置の是非を問う住民投票」を前に

(5月12日付)

 11日付の新聞各紙には、大阪市内の有権者を対象にした世論調査の結果が報道されています。

 各紙報道は「反対47・8%、賛成39・5%」(産経)(毎日)(共同通信)、「反対43%、賛成33%」(朝日)、「反対50%、賛成34%」(読売)などとなっており、いずれも反対が賛成を上回っています。 しかし一方で、「わからない・無回答」も、12・7%(産経他)などとなっており、なお流動的であることがわかります。

 この間の議論の中で、

①今回の住民投票で「大阪市廃止・特別区設置」が決まれば、2年後には大阪市も現在の24区もなくなり、5つの特別区に分割されること、

②いったん決まってしまえば、失敗しても元に戻すのは極めて困難であること、

③「都」構想と言われているが、大阪府は「府」のままで、「都」にはならないこと、

④「二重行政のムダをなくす」と言われているが、4000億円とも2700億円ともいわれていた「効果額」は地下鉄市バスの民営化やごみ収集の民営化、市立病院の廃止(約2206億円)、市有地の売却(280億円)などを積み上げたもので「二重行政とは無関係」であること、

⑤いまの大阪市に入る税収が「特別区」になれば約4分の1になり、地方交付税交付金等の財源の一定部分も府に入るなど財政構造が大きく変わり、住民サービスの維持にかかる財源が不足する恐れのあること、

国民健康保険介護保険・水道・各システム管理などは5分割された「特別区」では担えず、6000億円以上の事業を「巨大な一部事務組合」を新たに設置して行うこと、

⑦まちづくりの権限(用途地域指定など)の多くが大阪府に吸い上げられること、

⑧「特別区」新設により初期コスト(新庁舎建設、システム変更など)に600億円を超える費用が発生すること、などが市民的に明らかになってきています。

 また、大阪市地域振興会や大阪市商店会総連盟、大阪府医師会、大阪府歯科医師会、大阪府薬剤師会などが反対声明を発表するなど各分野から「大阪市廃止・解体に反対」の声があがっています。