今回のテーマは「視線の方向」です。あくまで一意見として、紹介したいと思いますので、何卒、ご笑覧ください。
(8月8日付)
皆さん、会議中の視線、気にしたことがありますか?
参加者の視線が下を向いていたら、その会議は効果的とは言えないでしょう。では、視線は何処にあるのがよいのでしょうか?
例えば、従来型の会議で、「イベントの名称を何にするか」と打ち合わせしている場面を想定してみましょう。
参加者が、自分の発言時に視線を全体にくまなく配ることは難しいので、「誰か」を見なければなりません。多くの場合、「実質的な決定権を持っている人」を見て、発言することになります。決定権を持つ人と違う意見を出すのは、何だか、物申す!といった感じになってしまい、一気に意見を出すハードルが上がってしまいます。自由闊達な会議とは、到底言えません。最早、重い空気が漂います。
解決する一つの方法としては、「全員が同じ方向(課題)を見ている」ことだと思います。
例えば、出た意見をホワイトボードに箇条書きしていくとどうでしょう。皆のアイデアをホワイトボードに書き連ねていけば、書かれた意見は、より客観的・相対的に捉えやすくなるのではないでしょうか。
このように「参加者 対 参加者」でも「意見 対 意見」でもなく、「課題 対 参加者」にするための仕掛けとして、「視線の方向」という考え方を持っておくとよいでしょう。議論が煮詰まったときはもちろん、最初からテーマをホワイトボードに書いていくと視線も上がり、対立も減り、「課題 対 参加者」となりやすいですね。
何かを決めるのではなく、交流することを目的とした会議では、視線の先が課題ではない方が効果的な場合もあります。「ホールシステムアプローチ」という手法の回で、あらためてご紹介します。