堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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7月31日生まれの「堺人」

食満南北ってご存知ですか?

(7月31日付)

 7月31日晩に開催される大魚夜市・8月1日の住吉のお渡り、PLの花火と真夏の催しが真っ盛り。行事に従事される職員のみなさん、暑い中大変ごくろうさまです。

 今から133年前、明治13年(1880)の7月31日、堺市大道筋に面した酒造家の食満屋に生まれた食満南北(けまなんぼく・本名:貞二)をご存じですか?

 「知っている」と答えた方はかなりの「堺通」。

 南北が生まれた7月31日は住吉祭の宵宮で、当時は旧市内の各町から地車が出てにぎやかだったそうな。南北の実家の前では地車どうしが大喧嘩となり、南北はその喧噪の中で産声を上げました。旧市内の地車はその後も喧嘩が絶えず死傷者まで出たため、明治29年には遂に禁止されてしまったそうです。

 南北は、幼い頃から芝居などの芸道に親しみ、商家の丁稚、銀行の行員などさまざまな職業を渡り歩き、上京して入学した早稲田大学では坪内逍遥に師事。同じ堺出身の小説家村上浪六の紹介で、明治の鬼才、福地桜痴(源一郎)の門人となり、歌舞伎座の作家見習いとなりました。

 大阪に帰ってきてからは、初代中村鴈治郎の座付作者となり、多くの戯曲や随筆、川柳や書画などを残し、上方文化の振興に寄与した異色の人物です。

 堺市立町家歴史館「山口家住宅」「清学院」では、7月31日から8月31日まで「堺を知る展示 食満南北と堺」を開催中です。

 今日は明治の堺が生んだ「粋人」食満南北が生まれた日。展示にもどうぞお出かけください。