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新たな主査選考制度について、当局が今年度分を通知

職員のやりがい反映する制度改善を~経過に基づく改善を求める

(1月9日付)

 昨年12月19日、対象者に対して、係長級昇任選考の要項が通知されました。

 係長級昇任選考はH18年の構造改革給料表導入の際、賃金を下げることが目的ではないとの交渉でのやり取りや議会答弁から、「18年3月末現在年齢50歳以上に達する職員を対象に、18年度中に新たな主査選考制度を創設し実施したい」と当局が回答したことに基づく制度です。

 この間継続して労使協議を重ねる中、当局は「(主査選考は)経過の上に成り立っているということは認識している」「意欲のある職員を登用する」とし、昨年度から実施された経緯があります。

 当局は、実施後も継続的に検証したいとしていますが、「昨年から実施したものであり、今年度については同じ方法で行いたい」とし、今年度についても、選考対象職員自らが記入した「エントリーシート」の提出が必要だとしています。

厳し過ぎる合格率

 しかし昨年度については、エントリーしたのは対象職員の約3割にとどまり、また合格率も対エントリー者でわずか10・8%と9人に1人。対象職員では31人に1人しか合格しないという非常に厳しいものとなりました。秋季年末交渉において当局は、「(経過に照らして、昇任者の)数に開きがあることは認識している」と述べています。

 また、選考制度とは別に行われている係長級昇任試験でも、今年度は対受験者23人に1人の合格者にとどまり、やはり厳しいものとなっています。

国公と堺市との較差

 では、堺市の役職者比率は上位在級者が多いのでしょうか。実は決してそうではありません。例えば、昨年4月1日時点での国家公務員(国公)と堺市との行政職各級の役職者比率を比較した場合(人事院堺市人事委員会資料より 右図)、新規採用や高卒者の割合の違いから、1級こそ国公の割合が約4%多いものの、2級は約10%堺市が多く、4級(困難係長級など)では国公が約7%多い状況です。

 2級から3級に昇格する係長級昇任1次試験、一定の時期に4級昇格する2次試験及び昇任選考の合格率の低さがこれらの原因と考えられます。

 昨秋の賃金カット提案についても、当局は国との均衡を持ち出す一方、この役職者比率については要員管理方針によるポスト削減を主張するなど一貫性がありません。

 執行部は当局に対し、経過に基づき、「意欲をもった職員が昇任するやりがいある制度」へ係長級昇任試験や選考制度の改善を求めています。