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橋下前知事の4年間を振り返る③

借金で三年連続の黒字 一貫して増加する府債残高(3月8日付け)

 橋下前知事は、「大阪府は破産会社」として、2008年2月6日の就任初日に「財政非常事態宣言」を出しました。

 その後「収入の範囲内で予算を組む」とし、教育・福祉・文化・中小企業予算などに大きく切り込み、職員給与の大幅削減も実行しました。これにより、大阪府は08年度に実質収支の黒字を達成したとされています。

 しかし実際のところ、橋下氏の3年9ヶ月間、大阪府は府債残高を激増させています。就任した07年度に約5兆8200億円あった府債は、10年度には約6兆700億円と初の6兆円を突破しました。短期間で、2500億円もの借金を増やしたことになります。この増加ペースは現在でも変わらず、来年度予算案では、6兆3203億円に上り、過去最高を更新する見込みです。

 これは、実質的な地方交付税交付金の代替財源である臨時財政対策債を大量発行したことが主な要因です。

 橋下氏はこれを指して、臨財債は「国に背負わされた借金」として、自分の責任ではないとしています。しかしながら、臨財債は決して国が借金の「割り当て」を行うものではなく、その発行は大阪府の責任と判断で行われているものです。また、同じく交付税の減額に直面していながらも債務を減少させている自治体もあります。

 現在、大阪市長に就任した橋下氏。財政再建を成し遂げ、大阪府は優良会社になった、と胸を張りますが、知事時代の実績は、一方で府民の暮らし関連予算と人件費を大幅にカットしながら、他方で、収入を借金でまかない、府債残高を激増させたことだと言わざるを得ません。

府債残高推移.jpg