堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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誇りと怒りの大運動 衆・参議院要請

要求実現に向け 世論を広げよう  非正規労働者の誇りを大切に(1月16日付け)

 昨年12月、自治労連は、衆議院議員会館において、「いっせい雇い止め阻止!誇りと怒りの大運動 院内集会」を開催しました。

 集会に先立ち、午前中、総務省に「自治体非正規雇用・公務公共関係労働者にかかわる要求署名」約1万6千筆を提出しました。

 はじめに、猿橋書記長が「すべての自治体非正規、しゃべり場の開催を通じ、雇用の確保や賃金労働条件の改善など、多様な前進が住民要求と相まって進められてきた。公務・民間の闘い、国民生活の闘い、負担すべきは誰か、国民世論を大いに巻き起こし、公務公共の拡充、雇用の安定と大きなうねりを作り出してきた。12国民春闘で共同と共感を広げ、闘う労働組合を更に発展させよう」と主催者あいさつをしました。

 次に、大場副委員長が「震災当初、被災を受けた自治体では、正規労働者の死亡者数が発表されたが、そこには非正規労働者の数は入っておらず、正規労働者の発表の後に時間が経ってから、非正規労働者の数が発表された。命の価値は同じはずなのに、私たちは命まで差別されている。非正規とは、正規に非らず、まず否定から入る。少しでも処遇を改善し、1日でも多く働けるように『誇りと怒りの大運動』を元気に取り組んでいきたい」と報告しました。

【各都道府県からの実態告発】

●北海道「平成4年に看護助手として任用されたが、危険に対する説明も受けないまま、即戦力として働かされたため、薬剤に被ばくしてしまった。自治労組合に相談すると、正規しか入れないと言われ、自治労連に入った。10年がかかり、今年の4月から交通費の支給が始められた」

●神奈川「雇用条件が改悪され、有休も保障されず、一方的な時間削減通告もされた。低賃金に加え、入札制度による不安定な職場と組合活動に対する解雇と闘ってきた。こんな悔しい思いを次の世代にあわせたくないと最賃裁判を闘っている」

●静岡「任期5年で更新できることになっているが、選考試験を受けなければならない。仮に採用されても、市で働いていたことがある人は、待機期間が6ヵ月あり、6ヵ月は失業者になる。非常勤職員の労働実態との乖離があることがわかってもらえず、退職金も打ち切られた。また、経験による加算も一切ない。働きたいという思いを逆手にとられているように思う」

●愛知「市史編纂事業は多くの非正規によって支えられているが、その待遇は、殆どが不安定雇用。ボーナスも退職金も交通費も一銭もつかない。忌引きや夏休みもなかったが、今は夏休みと忌引きは改善された。正規職員と同じ仕事をし、毎日サービス残業せざるを得ない実態なのに、その給与は新卒職員より安い。専門分野での職種の社会的地位の確立がならず、非正規で補っている」

●京都「子どもへの虐待対応は経験と専門性が必要とされる。虐待するような親は精神不安定なことが多く、職員は常に暴力を受ける不安に曝されている。しかし、待遇は劣悪なうえに、市などでは、再雇用者が何の経験もなく、配置されることもある」

●大阪「ある市では、保育士を任期付短時間職員制度で採用しているが、クラス担任を持っている。担任として、行事や父母の対応を行おうとすると、週4日勤務では回っていかず、1日は自主的に登所する実態となっている」

●広島「学童や児童館はその職場に嘱託職員しかいない。20年働いても1年目の人と1万円も賃金は変わらない」

●愛媛「愛媛県はダムの警備員を時給433円で働かせている。最低賃金の減額特例を悪用したもの。また、監視・断続的労働に従事する者に対する適用除外で、休日も休暇も割増賃金を払っていない。これはあるべき最低賃金制度を悪用している」

【均等待遇の実現を目指し】

 その後、衆議院参議院の総務・厚生労働委員会理事に対し、自治体で働く非正規職員の現状を訴え、誇りと怒りの運動の趣旨に賛同を求める要請を行いました。

 正規・非正規の連帯なくしては、お互いの労働条件の向上、均等待遇の実現は成しえません。引き続き、連帯し、運動を進めていきましょう。