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「ランク制をなくすべき」最賃答申受け全労連

9月7日付

 今年度の地域別最低賃金改定の答申が出そろったのを受けて、全労連の黒澤事務局長は8月24日、定例会見で「ランク制をなくす取り組みが必要だ」と述べ、全国一律制への法改正に向けた運動を強めると語った。全労連は来年の通常国会超党派による法案提出をめざしている。


 中央最賃審議会は今年度の引き上げ目安をランク区分ごとに39~41円の額差をつけて示した。それを受けた地方最賃審は、岩手を除くCランク全ての地方と、Bランクの4割近くの計24地方が目安を上回る改定額を答申した。
 5円以上引き上げたのが12地方に上ることや、8~7円など高額な上積みがされたことについて、黒澤事務局長は「おおいに評価している。(引き上げなどを求める)地方議会の意見書採択や、街頭宣伝、署名活動などの運動が『最賃の大幅引き上げが必要』という世論をつくり上積みを後押しした」と語った。
 さらに「低い最賃額、地域間格差が残されることに対し、地方は『まかりならん』という態度を示した」と指摘。ランク制をなくす取り組みの必要性が答申の結果からも示されていると述べ、全国一律制実現が必要と語った。
 一方、「上積みがされても年収200万円に届かない。ワーキングプアを生む状態は改善されておらず、水準については不満が残る」とした。


 今年は初めて中賃の目安審議が一部公開され、地方最賃審でも「公開」が進んだ。同事務局長は「労使の金額提示の審議が(非公開の)2者協議に持ち込まれ、公開の3者協議は形ばかり。2者協議の審議状況は議事録にも残されない。これが公開といえるのか」と批判。全面公開を求めて引き続き運動を展開すると述べた。