堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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橋下カジノ本格化

庶民のまちをバクチで荒ませるな

カジノ誘致反対の世論を広げよう

(1月9日付)

 刑法が禁じる賭博場・カジノを合法化する法案が24日召集予定の通常国会で審議入りしかねない状況のなか、大阪府大阪市は昨年12月24日、カジノ誘致の足場となる新たな行政組織を発足させました。

 大阪湾ベイエリア開発の象徴として建設され、経営破たんした超巨大ビル「ワールドトレードセンター(WTC)」。橋下氏が知事時代に購入・移転を強行し、大阪府咲洲庁舎として使われる閑散としたビルの50階「迎賓会議室」で開かれた「大阪府市IR(カジノを中核とした統合型リゾート)立地準備会」。

 松井大阪府知事・橋下大阪市長がそろい、「府・市が一体となって」湾岸部の人工島・夢洲にカジノ誘致をすすめる実働部隊が立ちあげられたのです。

 大阪でのカジノ計画は、2002年に当時の太田房江知事が構想を表明したのが始まりでした。大阪オリンピック誘致などを打ちあげながら失敗し、大型開発の後始末をカジノ誘致で活気づけようというとんでもない構想でした。橋下氏のカジノ構想もその焼き直しに過ぎません。

 今、庶民の街・商売人の街・大阪に求められているのは、所得が上がらないなかで強行されようとしている消費税の増税にきっぱり反対する政治家です。一握りの大企業が、内部留保として儲けをため込む、下請けいじめを繰り返すことに対して、断固指導改善を迫っていくのが行政の果たす役割です。

 また、橋下氏は「こんな猥雑な街、いやらしい街はない。ここにカジノを持って来て、どんどんバクチ打ちを集めたらいい。風俗街やホテル街、全部引き受ける」(09年10月)と発言、物議をかもしました。当時は、維新が上り調子で、取り囲むマスコミは批判的なことを書くと「取材拒否」の報復が怖くて、大きな流れになり得ませんでしたが、絶対に忘れてはならない許す訳にいかない橋下氏の言葉です。

 バクチは、バクチ打ち同士で金を奪いあっているだけで、何も富を生み出しません。犯罪組織の生成、青少年への悪影響、客の社会生活の破たん、利権にともなう不正など社会的に「負」の生産しかしません。人間の弱点につけこむ賭博は、依存症という深刻な問題を引き起こし、カジノ施設などを作ってしまった先人たちが頭を悩ませています。

 カナダでは、公的ギャンブル企業に対して訴訟が起こされ、依存症の治療費数兆円の支払いを求める決定が出ました。これが世界の流れです。橋下氏が大阪の街でやろうとしていることは、社会が進もうとするのをせき止め、逆流させようというものです。

 橋下氏が知事選挙で掲げた「子どもが笑うまち」には160万人の期待が寄せられました。バクチで家庭崩壊など誰も望んでいません。楽しいまち・青少年が健やかに生きるまち・お年寄りも安心できるまちに大阪をするために、カジノ誘致に反対の声を広げていきましょう。