堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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12人勧をどうみるか②~堺市人勧に向けた運動を広げよう

50歳台の昇給・昇格抑制は影響の大きい問題

(8月14日付)

 昨日に続いて今年の人勧についての分析をします。今日は50歳台以上の職員に対する昇給・昇格の抑制について報告します。

 人事院は50歳台、特に後半層において官民の給与差が相当程度存在していることを理由として、その年代の給与抑制を勧告しました。 一方で民間の大学新卒者の初任給額(地域手当非支給地)が189,249円と国公が約1万円も下回っていることへの是正には一切触れていない、不合理な勧告です。

 具体的には現在55歳超(現業職は57歳超を対象)の職員が標準で年2号昇給するものを0号に、最高号からの昇格時の昇格メリットを8号以内に(例:現行は3→4級昇格が15号、4→5級が19号)抑制し、若い号俸にいくにつれてそれを緩和するというものです。

 この昇格・昇給抑制を堺市でも実施した場合の影響を試算します(試算表は8月14日付別表参照)。

 現行から国同様の改定が行われた場合、昇格で約5千円、定年直前までの昇給で約6千円と合計で月1万1千円の差額が生じます。年収では20万円近くなり、もちろん退職金にも影響します。これは昨年度から導入された「新たな主査選考制度」に対する意義や職員のモチベーションの低下にもつながる大きな問題です。

全人連に申し入れ

 人勧翌日の9日、公務労組連絡会自治労連・全教と共同して、全国人事委員会連合会(全人連)への要請行動に取り組みました。

 要請の中で自治労連猿橋書記長は、「現実に官民較差があるのに勧告しなければ、勧告制度が代償措置たりえるのか疑問だ。また、臨時・非常勤職員の処遇改善がすすんでおらず、常勤職員との均等待遇には、はるかに遠い。積極的な賃金改善を求める」とのべました。その他、400万円超の退職金削減の抗議、比較対象企業を「100人以上」に戻すこと、高年齢者の給与抑制をやめること等を要望しています。

 堺市でも9月下旬頃に人事委員会勧告が予想されます。20日に行われる同委員会と堺市労連との会見や職場連名要請書などの取り組みによって、不当な人勧準拠を許さず、勤務労働条件改善につなげましょう。