堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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会計年度制度導入後、欠員拡大 働きに見合わない賃金 猶予はない。抜本改善の判断をせよ

3月22日付

保育士や調理員、看護師、認定調査員、相談員といった、子どもや高齢者・障害者、困窮者の命や生活を支えている会計年度任用職員の欠員が3年にわたって広がっています。

 

 11月時点で、子ども園の朝夕の保育教諭で23名、調理で5名、看護師6名が欠員となっていることが示されました。朝夕の保育教諭は約2割が欠員です。
 このときの交渉で当局は「欠員が生じている会計年度任用職員については、早急に解消を図りたい。認定こども園の朝夕保育教諭及び看護師の欠員については、関係部局と調整を行いながら、他の任用形態での対応を含め、解消に向けて取り組んでまいりたい」と回答しました。
 5月の交渉でも「欠員が生じている会計年度任用職員のうち、朝夕の保育教諭については、関係部局と調整を行いながら、他の任用形態での対応を含め、早期の欠員解消に向けて取り組んでまいりたい。また、欠員が生じている他の職種についても、欠員解消に向けて早期に具体策を示してまいりたい」と回答していました。
 取り組みがされなかった訳ではありません。ところが解消どころか、来年度はさらに、朝夕の保育教諭、調理ともに、今年度を超える欠員が見込まれています。
 現場では、朝夕担当と日中保育教諭(常勤、任期付、会計年度)が時間外で保育に入る」「会計年度日中保育教諭がシフトを組んで朝夕の保育に入る」対応をしています。応援の回数が多く、職員は一様に疲弊しています。
 昨年の夏、こども園の会計年度任用職員対象に『仕事と働きがいについてのアンケート』を実施しました。
 「仕事にやりがい・誇りを持っている?」の質問に対して、
①持っている60・4%、②少しある28・1%、③あまりない9・4%、④持っていない0%、⑤どちらとも言えない2・1%で、多くの方がやりがい、誇りを持っています。(ないという方は0人です)
 しかし「改善してほしいこと」の質問に、特に多かったのは「賃金を上げて」「一時金を増やして」「定期昇給」「退職金がほしい」「継続雇用」で、賃金が働きに見合っていないことがわかります。
 「人が足りない。いつか事故が起こると思います」「人員不足を解消しようという姿勢が見えないことに不満を感じます。必要な人員を確保してほしい」「現在は3人欠でギリギリ状態であり、体調も不安定になりそう。来年も働き続けるのは無理かも…」「人員確保をしてほしい。一人ひとりの負担が大きすぎる。大変な割に給料が少ない」「2名欠員のままで半年が過ぎた。大きな事故もなくやってこられたことに自分たちをほめたいが、精神的にものすごく疲れている」「仕事のやりがいはあるが、人員不足のしわ寄せがある」「正規職員と業務内容が同じなのに賃金に差がありすぎる。保護者対応や緊急時の判断(専門職なので任される)等、会計年度の自分にとって負担が大きすぎる」「時間外以外、正規職員とほぼ同じ仕事をしているのに、待遇の差が大きすぎる。
一時金を正職と同じにしてほしい」といった切実な声が一杯です。
 ケア労働の必要性が社会的に顕在化するなかで、堺市では、会計年度任用職員制度導入以降、欠員が拡大しています。配置されているはずの職員が居ない状態が続いています。子どもの命や安全に猶予はありません。処遇を働きに見合ったものに抜本的に改善し、欠員を解消することを当局にみんなで迫っていきましょう。