1月11日付
4日、堺市職労も加盟する大阪自治労連は、旗びらき&春闘学習決起集会を開催しました。
あいさつで有田委員長は「23春闘では、賃金底上げと雇用の安定をめざして力を合わせてがんばりたい。4月に知事選、大阪市長選など統一地方選挙が行われる。カジノや巨大開発ではなく、ものづくりなど大阪の強みを引きだし、住民の暮らしを応援する大阪再生が求められる。労働組合の力を発揮して夢や希望をもてる社会の実現をめざそう」とのべました。
学習講演では、昨年6月の杉並区長選挙で現職を破り奇跡の勝利を果した岸本聡子さんの選対本部でご奮闘された内田聖子さん(NPO法人アジア太平洋資料センター共同代表)から「公共を取り戻す~新自由主義に抵抗する世界の自治体」とのお話をいただきました。
内田さんは、オランダの政策シンクタンクNGOで活動していた岸本さんの友人でもあり、世界で進む「公共サービスの再公営化」や「ミュニシパリズム」(自治体主義)などの調査研究などをともに行ってこられました。
杉並区について「勝利の背景には、原水爆禁止署名運動の発祥の地でもあり脈々と続いてきた豊かな住民運動の歴史がある。区民は高所得の人も多いが格差も広がってきている。前々区長の時から20年来、区政を変えようとがんばってきたが、長い苦労とたたかいがあった」と振り返ります。
また「岸本区政になって実施された職員のハラスメントアンケートには4割を超える回答があり、パワハラやセクハラの実態が告発されたが、そこには長年の職員削減で歪になった職員年齢構成の課題も浮かんできた。部長級の女性職員がゼロだったが10月にようやく1名になった」と区政運営の問題点にもふれました。
区長選挙について「区民が自らのこととして考えられるよう、政策をストレートに区民に訴えようと『さとこビジョン~対話から始まるみんなの杉並構想』を、対話をコンセプトに練り上げた。
また、誰でもできる『ひとり街宣』(首からポスターをかけて立っているだけ)に多くのボランティアが参加。投票率は前回より5・5ポイント上がった」とのべられました。
最後に内田さんは「国の政治が劣化している。国際的、現代的な、新自由主義に抗って住民を守る『恐れぬ自治体』のネットワークで地方から政治を変え、国を包囲する必要がある」と結びました。
今年は堺市長選挙も実施されます。私たちが市政の現状を分析し「どんなまち、自治体、職場をめざすのか」について、職場での討議とあわせ、住民との対話・議論を広げる必要があります。