2月1日付
大阪市への府労委からの命令は「団体交渉に応じなければならない」とし、「今後、このような行為を繰り返さないようにいたします」との文書を「速やかに手交しなければならない」と命じました。
以下、大阪市労組の声明を記載します。
(声明)
本日、大阪市の不当労働行為に対して勝利命令を勝ち取りました。 府労働委員会の救済命令は、大阪市の団体交渉拒否は、労働組合法7条第2号及び第3号に該当する「不当労働行為」であるため、今後このような行為を繰り返さず、労働組合との交渉に応じなさいとの内容です。大阪市は、命令に従い、市労組(大阪市役所労働組合)からの組合事務所の供与を求める要請に対して団体交渉を開催し、労使関係を正常な関係に修復することを求めます。そして、命令の趣旨を受けとめ、職員や労働組合に対して行われている権利侵害を止めて、ブラック自治体と言われている汚名を返上することを強く訴えるものです。
私たちが大阪市に要請している「組合事務所の供与に関しての団体交渉申し入れ」については、労使関係の運営に関する事項であり、義務的団交事項にあたります。大阪市は、管理運営事項や「大阪市労使関係に関する条例」を理由に義務的団交事項までも団体交渉を拒否しています。今回の命令は、その違法な行為が命令により労働組合法違反である、不当労働行為だと言うことが明らかになったものです。
大阪市の「不当労働行為」は、橋下前市長就任直後の組合事務所の使用不許可・退去通告事件に始まっています。この事件では、平成26年2月20日付大阪府労働委員会命令、続いて平成27年10月21日付中央労働委員会命令で、「不当労働行為」であると認定され、誓約文の手交を命じられています。大阪市はこれを受け入れ、平成27年12月15日、市労組に対し、「今後、同様の不当労働行為を繰り返さない」とする誓約文を交付しています。しかし、以降も大阪市は正常な労使関係を築こうとせず、管理運営事項や「大阪市労使関係に関する条例」を理由に団体交渉拒否の態度をとり続けています。
私たちは、こうした憲法無視の維新市政を正し、職員が市民のために働き続けることのできる自治体づくりを市民のみなさんと一緒になってすすめてきました。府労働委員会闘争もこうしたとりくみの一貫として位置づけ、維新政治がすすめる自治体労働者・労働組合への権利侵害を許さないたたかいとしてすすめてきました。
大阪市は維新市政のもとで、職員を管理統制する「職員基本条例」や労働組合の権利侵害を行う「大阪市労使関係に関する条例」が作られ、この7年間、公務員や公務員労働組合を敵視し、憲法違反である数々の不当労働行為や権利侵害を行っています。そして、職場破壊と労働組合潰しの異常な自治体へと変貌しています。
市労組は、勝利命令を糧に、大阪市が権利侵害を一掃し、憲法が生きる自治体になることと、すべての労働者の団結権が尊重される社会をめざして奮闘していく決意です。
2019年1月28日