堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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橋下大阪市長が強行した職員基本条例により百害あって一利なしの相対評価

チームワークで仕事できる見直しこそ必要

(12月11日付)

任期満了となる橋下大阪市長ですが、この4年間、思想調査や「組合事務所不許可」による不当労働行為、公募区長による不祥事、職員の賃金カットなど、職場に混乱とモチベーションの低下を持ち込みました。職員基本条例による人事評価の「相対評価」もその一環です。12月1日付に続き、維新市政を振り返ります。

 大阪市は24年度より、人事評価を「相対評価」で実施しています。

 まず、上司が「絶対評価」し、その後、職務職階級毎に順位をつけ、職員を5段階に相対評価します。

 この結果、「相対評価」では、絶対評価が「3」(期待レベルに達している)以上だった職員でも、下位区分とされる現象が起きています。

 「相対評価」により、①どんなに頑張っても必ず「下位区分(15%)」の職員が発生、②最下位区分(5%)とされたことを理由に分限免職が行われる、③職員の間で給料に差が生じており分断が図られている、④職員の仕事に対するモチベーションが上がらない、等の弊害が生じています。

 特に②について、「相対評価」により必ず生み出される最下位区分の職員は、常に不安を抱えたまま仕事をしていかなくてはなりません。

 また、③については、日本IBMの「5段階の相対評価で下位2つのランクとなった社員全員に、年収換算で10~15%もの減給を行う賃金減額制度」が争われた裁判で、会社側は11月25日、原告9人の請求を全面的に認め裁判を終結しました。これは、同社の成果主義賃金制度に法的な瑕疵があったことを会社自らが認めたもので注目されます。

 大阪市労組は「『相対評価』により、職員同士を分断させるやり方は百害あって一利なし。上司の評価ばかり気にして市民の方を向いて仕事ができなくなるような人事評価は、廃止を含めた改善を。個人ではなくチームワークで業務を行い市民サービスを向上させていかなくてはなりません」と呼びかけています。