堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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業務改善研修を受講させてもらって…

「棚上げ」できない実態あり

(7月4日付)

 先日、局主催の「業務改善研修」に参加させていただきました。

 講師の方が頻繁にコミュニケーションをとりながらすすめられ、充実した研修でしたが、一つ、組合役員として気になることがあり、勇気を出してペンを取らせていただきました。

 職員数の減少が続く一方、やるべきことは減らず、少しでも楽に、効率的にという思いは、多くの人に共通するところだと思います。

 その点で、時宜に適った研修で、業務改善のコツを、体系的に学ぶ機会に恵まれたことは、非常にありがたく感じております。

 それでも言いたかったのは「自らできることから考えて、自分にできないところは置いておきましょう」というくだりです。

 例えば「業務改善がうまくいかない」ということに対し、「なぜ?」を5回繰り返し、原因・要因を洗い出し、真因に迫っていきます。そして、どの原因をやっつけるかと、話は展開していきます…。

 ここで私が引っ掛かってしまったのは、「人が足りない」や「忙しい」といった、自分ひとりではどうしようもないことや、考えが止まってしまうことを取り上げるのはやめましょうというところです。

 もちろん一職員としては、現在の環境と実現可能性を考慮して、いかに、速く、正確に、楽にできるかを考えざるを得ないかと思いますが、労使対等の労働組合の視点から見れば、安易に「棚上げ」してはいけない実態が、今の堺市にはあると強く思うのです。

 「要員管理方針」のもと、様々な雇用形態の方が働かれています。一時的・時限的な業務に限って認められる任用形態を、雇止めしながら恒常化させている実態が、生活保護や税徴収、保育業務、さらに「補助業務」という名目で広がっています。

 こうした問題に対して、当局に、職場のみなさんとともに提起し、改善を求めていますが、抜本的な改善につながっておらず、説得力に欠けることも十分感じていますが、やはりオカシイことはオカシイと言い続けなければならないと思うのです。そして、それが唯一できるのは、労働組合だと思うのです。

 研修では、トヨタカイゼン運動にも触れられていましたが、その陰で、QC・提案活動など、自主活動という名の「暗黙のノルマ」で過労死された方がいるのも事実です。

 堺市では、そこまで至っていないかと思いますが、使用者からのメッセージだけではなく、様々な観点から議論できる土壌が、そうした悲劇を生まない力にもなると思いペンをとらせてもらいました。

 研修を主催していただいた方や送り出していただいた職場に、申し訳なさも感じておりますが、主旨をご理解いただければ幸いです。(書記次長・H)