~公共を守り、住民の手に取り戻そう~
6月14日付
衛都連は第24回職場・職種別交流集会のスタート集会を6月9日に大阪グリーン会館で開催し、会場とオンラインで計79人が参加しました。
5年ぶりの開催
「市民と自分のために、ええ仕事がしたい~公共を守り、住民の手に取り戻そう」をテーマに、大阪の衛星都市自治体の本庁関係職場で働く職員の仕事の悩みや働きがいを交流する集会で、2019年以降は新型コロナで中断し、5年ぶりの開催となりました。
主催者あいさつに立った坂田俊之実行委員長(衛都連執行委員長)は「多くの人から集会を再開してほしいという声が寄せられるもとで5年ぶりの開催に至った。職場ではいまカスタマーハラスメントが問題になっているが、暴行や脅迫など違法・不当な行為から職員を守るのは当然であるものの、水俣病患者が救済を訴えて発言しているいる途中にマイクを切った環境省が問題となったことからも明らかなように、住民の声を受けとめるのか背を向けるのか、公務員の姿勢が問われている。本集会で学び語り合おう」と述べました。
思いを出し合い、
交流しよう
基調報告をした枚方市職労の青洋志さんは、新自由主義に基づく「構造改革」や維新政治によって大阪府内の自治体で人員削減や民間委託が進み、職場が疲弊して働きがいと魅力が失われている実態を指摘。その一方で、コロナ禍を通じて公務の役割が市民から評価されるようになり、吹田市では市民課業務の民間委託を市民とともに阻止したり、水道や公立病院など公共サービスを守る労働組合と市民の新しい共同が広がっている動きにふれて、「市民のためにこんな仕事がしたいという思いを出し合い、交流し、住民本位の自治体をつくろう」と呼びかけました。
自治体と公務員に公共的専門性を取り戻そう
「市民のためにいい仕事とは何か~自治体職員への期待」と題して講演した二宮厚美氏(神戸大学名誉教授)は、新自由主義による構造改革で、公務を担う専門的労働者が削減され、公務労働の空洞化がすすみ、特に大阪では維新政治の下で急速な公共の破壊が進められた問題を指摘。「国際的にも異常な公務の破壊がすすめられた要因は、日本の公務労働者の労働基本権が制約されていることにある。いい仕事をするために公務労働者は労働者の一員として階級性を発揮し、自治体と公務員に、公共的専門性を取り戻そう」と激励しました。そして「公務員には、地域社会の共同の利益を担う仕事と住民の権利保障を担う仕事がある」とし、「公務員の専門的スキルを3つの領域(①真理性~仕事の科学性、技術的合理性、規範性~憲法、民主主義に基づく価値判断、③真意性~人間的な誠実さと豊かな感性)で高めてほしい」と期待を述べました。
今後も10月にかけ開催
リレートークでは国保、税務、市民課、農業、子育て支援など各職場から仕事への思いが熱く語られました。参加者からは「初めて参加して、みんなの仕事への思いや意気込みを感じた」「分科会には若い職員を誘って参加したい」などの感想が寄せられました。
今後も10月にかけ様々な講座・分科会の開催を予定しています。
第24回職場・職種別交流集会
<今後の予定>
● 財政連続講座 第1回
自治体財政のイロハを学ぼう!~市の財政情 報が丸ごと詰まった「決算カード」の見方と 評価する視点~(6/15 14時~)
● 講座 デジタル技術を住民と職員のために どう活用するか?~国の「自治体DX」戦略と 自治体で取り組む課題(7/5 19時~)
会場はいずれも、大阪自治労連会議室+オンライン
(詳細は組合事務所までお問合せください)