堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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堺平和のための戦争展2014

7月19~20日 サンスクエア堺にて

メイン会場・講演など紹介~戦争は国民を利用し盾にする~

(7月10日付)

 毎年夏に堺の市民団体・NPO・個人・労働組合などが実行委員会形式で開催している「堺・平和のための戦争展」が、7月19日~20日の2日間、サンスクエア堺で開催されます。安倍内閣によって「「戦争できる国づくり」が急速に進む中、堺に残されている資料や証言から戦争の実態を振り返り、二度と戦争を繰り返さない不戦の誓いを新たにしましょう。

勤労動員・師範学校と戦後平和教育

 二日目、7月20日のメイン会場(B棟地下)では、午前10時から、元大阪教育大学講師で鳳中町在住の野名龍二さんから「師範学校の青春・海軍燃料廠(ねんりょうしょう)への勤労動員と戦後民主教育」と題して、四日市市の海軍燃料兵器厰へ学徒勤労動員に行かれていた経験、師範学校での軍隊式教練など戦時中の経験や、戦後平和憲法のもとで、教師として学校での平和教育に携わってきた経験をもとに、憲法や平和への思いを語っていただく予定です。

戦争は国民を盾にする「防空法」の悲劇

 NHK朝の連続テレビ小説ごちそうさん」で話題となった「防空法」。メイン会場二つ目の講演は『検証 防空法 空襲下で禁じられた避難』の共著者である大前治弁護士(大阪空襲訴訟弁護団)のお話です。

 ドラマを見ていた方はご存じだと思いますが、大阪市の防火改修課の課長だった悠太郎は、防空演習で市民に向かって「命が惜しかったらとにかく逃げろ。街は人を守るためにある」と発言したことで逮捕されてしまいます。

 なぜ逃げてはいけないのか?昭和16年に改正された「防空法」には、防空法は、「都市からの退去を禁止する」「空襲のときは逃げずに消火をせよ」明記されています。つまり「避難したものは非国民」「お国のために命を捨てて消火活動」なのです。

 逮捕された悠太郎に対して妻のめ以子は「悠太郎さん、何も間違えてないやないですか。正しいことを教えようとしただけやないですか。街の人の命を守ろうとしただけやないですか」と嘆きます。

 東京や大阪が大空襲に襲われ、多くの人命が失われた後も、この法律は見直されず、日本の成人都市住民は、疎開することもできず、空襲から逃れることも許されず、政府の言うままに、家屋の床下に簡易な防空壕を作り(これも防空法改正の際に空き地か庭に強固な材料をもって作るという方針が、家屋の床下に簡易なものを作るという方針に変更された)生き埋めや火災による多くの被害者を出したのです。

与謝野晶子と作曲家・吉田隆子を「奏でる」

 これらの講演のほかにも子どもたちが楽しめる「かるた」「丸太切り」「クイズ」などのコーナーや「じゃがいもごはん」や「すいとん」の試食コーナーもあります。また、アフター企画として、20日午後2時からバイオリニストの松野迅さんのコンサートもB棟ホールで予定されています。 与謝野晶子の『君死にたもうことなかれ』を歌曲にしたことでも知られ、戦前、反戦や労働運動にかかわって治安維持法違反で投獄された、作曲家吉田隆子の作品なども演奏される予定です。こちらも楽しみな企画ですね!

ぜひ、ご来場ください。

詳しくは、7月10日付本紙裏面をご覧ください。