全ての任用形態で賃上げ実施も
諸課題は今年度中解決へ継続協議
(11月25日付)
21日、中條副市長、木村教育長、木田上下水道事業管理者出席のもと、秋季年末一時金等要求書等に基づく団体交渉を開催し、当局から回答がありました。
冒頭、中條副市長から、回答日が1週間以上延びたことについて遺憾の意の表明があった後、左記内容を回答。これを受け、荻野書記長は以下のとおり指摘しました。
【賃金カットについて】
私たちは、賃金カットについて、即時中止を求めてきた。しかし、カットについては条例規定どおりということであり、当局が判断に至らなかったことは非常に残念。
【賃金改定について】
消費税増税のもと、職員の生活が悪化。そのもとで私たちは、「チームワークを強める賃上げ」を求めてきた。今回、常勤職員、任期付職員、再任用職員、再雇用職員、非常勤職員、短期臨時職員と、あらゆる任用形態について賃上げが行われたことは、重要な到達点だと考えている。
しかし、非常勤・短期臨時職員について、改定が平成27年4月1日となっている点について、私たちは他の任用形態と同時期で賃上げせよと求めてきたが、その判断に至らなかったことについてはきわめて残念。
また、再任用職員の単身赴任手当について、4月に遡って改定される点は実態を踏まえて判断されたものと受け止める。
【給与構造改革に伴う諸課題について】
給与構造改革に伴う諸課題については、8年間にわたる課題。1月27日に考え方の提示を受け、その後、5月26日に詳細な案の提示を受け、4回にわたる交渉を行ってきた。その中で、今年度退職者にも課題解決を求める立場から1月1日昇給に反映せよと求めてきた。当局も「そのことは認識している」としていたが、今交渉期に、在職者調整など残された課題について具体策が示されなかったことは重大だ。回答では「今年度中に解決」と述べられたが、「頑張ったができなかった」では済まない。改めて副市長の課題解決に向けた決意を示していただきたい。
これに対し中條副市長は「回答の中でも触れているが、今年度中の解決に向け、引き続き精力的に協議に臨んでいきたい」と決意表明。
改めて荻野書記長から「労使経過を踏まえて解決に向けて努力するという立場か」との確認に対し、副市長は「私自身も18年度まで(交渉)窓口担当を務めており、経過は十分に認識している。解決に向け精力的に協議したい」と答えました。
最後に船越副委員長が「今日示された回答は、職場・職員の状況から見て、不満の残る内容である。しかしながら、短期臨時職員、非常勤職員、再任用職員を含めた改善を図る決断をしたことについては、当局の厳しい状況の中で努力した結果であると受け止める。
しかし、最終回答日を越えた中でも具体策が示されなかった給与構造改革に伴う諸課題については、使用者責任を果たされることなく新たに退職を迎える事態になりかねない状況をつくっていることも含め、当局として重く認識し、最後まで努力を続けることを要請する」と述べ、回答を持ち帰りました。
回答
2014年10月30日付け「2014年秋季年末一時金等要求書」、同年10月29日付け「要求書」及び同年10月1日付け「短期臨時職員の賃金改善を求める要求書」について、次のとおり回答します。
記
1 行政職給料表及び再任用職員給料表については、平成26年堺市人事委員会勧告の趣旨に沿って、平成26年4月1日から改定し、その他の給料表についても、行政職給料表に準じて改定することとしたい。
2 期末・勤勉手当については、平成26年12月期の勤勉手当を0.15月分引き上げ、平成27年度以降については各支給期に0.075月分ずつ配分することとしたい。
なお、再任用職員にあっては、平成26年12月期の勤勉手当を0.05月分引き上げ、平成27年度以降については各支給期に0.025月分ずつ配分することとしたい。
3 交通用具使用者に対する通勤手当、医師及び歯科医師に対する初任給調整手当並びに再任用職員に対する単身赴任手当については、平成26年堺市人事委員会勧告の趣旨に沿って、平成26年4月1日から改定することとしたい。
4 再雇用職員の報酬月額については、再任用職員の給与改定及び勤勉手当の引上げを考慮し、平成27年1月1日から改定することとしたい。
5 一般非常勤職員の報酬月額については、別紙「一般非常勤職員報酬額改定一覧」のとおり、平成27年4月1日から改定することとしたい。
6 短期臨時職員の賃金については、別紙「短期臨時職員賃金改定一覧」のとおり、平成27年4月1日から改定することとしたい。
7 非常勤職員の妊娠中の通勤緩和休暇については、別紙「非常勤の母性保護に関する休暇について」のとおり、平成27年2月1日から改正することとしたい。
8 給与構造改革に伴う諸課題については、本年1月に提案した人事給与制度見直し案に基づき今年度中に解決できるよう、引き続き協議してまいりたい。
9 長時間にわたる時間外勤務の縮減に向けて、これまでの経過を踏まえ、引き続き協議を行うとともに、時間外勤務の実態を調査・分析し、より実効性のある取組みを行ってまいりたい。
10 その他の項目については、引き続き協議してまいりたい。