堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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「住みよい堺市をつくる会」が声明を発表

堺市廃止・解体を許さず

市民要求前進の土台となる堺市政をつくろう

(8月15日付)

 「住みよい堺市つくる会」は12日、「堺市廃止・解体を許さず、市民要求前進の土台となる堺市政をつくろう」と題した声明を発表しました。以下、全文を紹介します。

 大阪維新の会は、9月29日投票で行われる堺市長選挙に、同党の堺市議会議員団幹事長である西林克敏氏を擁立し、「大阪都構想の実現」などをめざすことを表明しました。この「大阪都構想」とは、堺市を廃止し2~3の特別自治区に分割する構想であり、歴史のある大阪市堺市を地図上から抹消し、その財源の約3分の1(堺市の場合、約450億円)を大阪府(都)が召し上げる構想です。その狙いは、政令市を廃止・解体し、権限・財源を大阪府(都)知事に集中し、大阪湾ベイエリア開発や関空リニア、カジノ構想など莫大な費用を必要とする事業に投資・活用するためであると考えられます。

 一方、竹山市長が「政令市・堺の廃止・分割は不要」「廃止・分割を前提とする法定協議会には参加しません」と明確に見解を示し、これからの自治制度は「住民に優しく足腰の強い基礎自治体をめざす」ことを明らかにしている点は政令市・堺市長の姿勢として評価できますし、堺を愛する多くの市民が賛同・共感できると考えます。

 いま、市民の中には、大阪都構想による堺市の廃止・解体に反対し、「堺はひとつ」で発展をめざそう、という議論と取組みがすすめられています。

 「大阪都構想から堺市を守る自由と自治・堺の会」が提起している「堺はひとつ・市民アピール」への賛同運動が継続して取り組まれています。住みよい堺市つくる会が発行し、全戸配布を行ったアンケートはがきビラには1400枚を超える返信があり、約7割の方が「大阪都構想に反対」と回答し、街頭宣伝でも堺市の廃止・解体を危惧する声が寄せられています。

 また、竹山市長を応援する「堺はひとつ」市民の会が発足し、街頭宣伝や署名運動をすすめておられます。

 加えて、政府の第30次地方制度調査会でも、都市計画や農地等の土地利用、福祉、医療、教育等の分野で都道府県から政令指定都市への事務移譲と適切な財政措置、政策調整協議会設置など、より地方分権をすすめる議論が行われていることからも、「大阪都構想」が逆行した構想であることは明らかだと考えます。

 竹山市政の総合的な評価については、「大阪都構想」により堺市が「廃止・解体」されることに明確に反対の意思を示していること、市民参加をベースにした都市内分権にむけた姿勢や、市民の要望については直接耳を傾ける姿勢が表れていること、大型公共事業については中止を含め思い切った判断を行っていること、医療や福祉分野で市民要求を背景にした施策が一定前進していること、などは評価できるものと考えています。

 しかし、一方で切実な要求からみて不十分な施策もあることや、つくる会のアンケートはがきに、公共料金の引き下げや、医療、福祉、教育、子育て支援など、要望が寄せられている施策については、運動を背景に引き続き協議を重ねる必要があると考えます。また、私たち自身も、これからのまちづくりに向けたビジョンについて、市民のみなさんとの対話をひろげ、自治都市・堺の現代的な再生をめざす努力が必要であると考えています。

 なお、道州制について、市長が「賛成の立場」を述べていることについては、地方分権や住民に身近な行政に逆行する「立場」であると考えます。

 このように、市民要求と竹山市政評価との関係は是々非々ですが、「大阪都構想の実現」を掲げる大阪維新の会が候補を擁立する以上、市民要求前進の重要な条件である市政運営のベースを破壊する大阪都構想による「堺市廃止・解体を許さないこと」を最大の目標に、住みよい堺市つくる会として、現職の竹山市長を支持し、広範な市民各層との共同を広げるために全力をあげた運動を展開するものです。