堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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第54回自治体学校in浜松感想②

上下水道局・Sさん

(8月1日付)

 7月21日から23日に静岡県浜松市で開催された自治体学校に、2日目から参加しました。

 そこで、最終日に行われた全体会の特別講演で、今までに原子炉設計の経験もある、渡辺先生の講演『東海地震による浜岡原発リスク管理を考える』を聞くことができました。

 まず冒頭、先生より、対策(物事)を進める時、3つの事を考えないといけないと言われました。(1)地球(全体)へどんな影響を与えるか、(2)地域にとってどのように有効か。(3)50年後の自分の子供にどのように思われるかである。

 そのことをふまえ、これまでなかなか知ることのできない核分裂の仕組みや原子力発電と他のテクノロジーとの違いについて判り易く説明されました。

(1)事故の規模が異なり、地球規模に影響を与える上に、電力会社単独で責任が取れない。(2)発電した電気は、原発設置場所ではなく、ほぼ全てを大都市部で使用している。(3)放射性物質セシウムは、半減期が30年であり、90年経ってやっと8分の1になる。また、使用済み核燃料のプルトニウムにいたっては半減期が2万4千年もあるため、10万年間もの間管理をしなければならない。

 このように多大なリスクを背負いながら、電気を生産する方法は、原子力発電しか方法がないのかといえば、太陽光や水力・風力といった自然エネルギーで発電する代替法があり、発電方法を選ぶことはできるといわれ、冒頭に話しのあった3点を聞いた中で、はたして、50年後の子供に今のこの状況をどのように思われるかと感じました。

 また、危機管理を行う上での3つの行動として、(1)事故に学び、事実を把握し、真実を見抜く。(2)真実から最悪の事態を想像する。(3)最悪の事態を避ける対策を講じる。ということである。しかし、諸外国の原発は過去の地震発生源より離れている場所にある中、日本は列島全体が地震発生源であり、その中でも浜岡原発原発直下に断層があるという。世界でも極めて危険な場所に立っている原発であり、ゆれに対して対策は取れるが、断層による上下のずれには対策はできないといわれ、改めて核の脅威や原子力発電所の危険性、子供たちへ親としてしっかり責任果たさないといけないと思い、一日も早い原子力発電から自然エネルギーへの転換を全国規模で運動を進めていかなければいけないと感じた自治体学校でありました。