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教育に強制はなじまない!

「教育・職員基本条例案」許さない 府民集会に各地からあふれる参加者

6日(火)夜、エルおおさかにて「政治の介入による公教育破壊と、ものいわぬ府民・職員づくりをねらう『教育基本条例案』『職員基本条例案』を許さない府民集会」が開催されました。会場に入れずロビーに大勢の人が溢れ、立ち見が出るなど、府下各地から多くの参加がありました。

 集会では、東京大学名誉教授・元日本教育学会会長の堀尾輝久さんが記念講演を行いました。堀尾さんは「橋下知事は【民】という言葉をよく使う。この【民】は何を示しているのか。『【民】の声を代表する者が【民】によって選ばれた。【民】に選ばれた者が改革をする。その改革は【民】の想いだ』そういう論理で条例案を押し進めようとしている」と指摘。

さらに、教職員の職場の実態について「以前より実務作業が増えている。職員室には一人1台パソコンがあり、職員は休憩時間になるとパソコンに向かって書類を作成している。『今も昔も、どちらも忙しさは変わらない。しかし、昔は子どもに向き合った忙しさだった。だから疲れてもやめることはなかった。』と、現場の職員の声は悲痛」と、リアルな実態を紹介し、「教育に強制はなじまない。大切な教育を担う職員を強制することは、子どもたちにも強制を押し付けることになっていく。教育は人権の『軸』であり、学びを『軸』にした教育が大切である。子どもたちが問い続け、発見し学べる権利を保障するためにも、この条例案を通過させてはいけない。【民意】を大事にしているという言葉に惑わされないで欲しい」と締めくくりました。

 続くリレートークでは、父母の立場、教職員の立場、学生の立場など計6人から発言がありました。「社会風潮に『自己責任』というものがある。これを『条例化』してはいけない」「不登校問題の全国集会で、母親の発言があった。学校に行くのが辛く苦しいと不登校になった。子どもを連れて学校に行くと、校門の前で子どもは母の背中に回ってしまう。『どうして欲しいの?』と聞くと『両手で首を持って持ち上げて欲しい』と言われた。子どもにそんな発言をさせる学校であってはならない」など、さまざまな想いが語られました。

 最後に大阪教職員組合・小林書記長からの「いま保護者が望んでいることは学力競争の学校ではなく、①学校の耐震化、②学費の心配がない学校、③のびのびと学び育つ学校。この教育基本条例案職員基本条例案について対話をし、本音で語って反対していこう!」との訴えと、世論を広げるあらゆる行動を旺盛に繰り広げる呼びかけで、集会を締めくくりました。