若者を覆う生きづらい社会を変える!
若者の6割が非正規
5年ごとに総務省が行う「就業構造基本調査」によれば、92年と比べ12年には非正規労働者が1054万人から2042万人に倍加、雇用労働者全体の38・2%に達しました。15~24歳の非正規率は、54・2%、失業率は6・8%に達し、若者の6割は非正規で働くか、失業状態を余儀なくされています。
4割が年間3百万以下
国税庁が15年9月に公表した「民間給与実態統計調査」によると、14年の給与所得者4756万人の平均給与は前年比1万4千円増の415万円となりましたが、04年は438万円であり、長期的にみると大幅に落ち込んでいます。給与階級別には、100万円以下が418万人、200万円以下が721万人で、両方を合わせると1139万2000人で、全体の24・0%を占めています。300万円以下では実に40・9%です。
82%の企業で法令違反
一昨年12月に発表された厚生労働省の「ブラック企業調査」では、サービス残業、名ばかり管理職、賃金不払い、職場のパワーハラスメントなど、82%にのぼる企業で法令違反が蔓延しているという事態も明らかになっています。正規であっても必ずしも安定した職場ではなくなっています。
私たち堺市職員労働組合は、このような民間企業を含む多くの労働者の実態を改善させるために、自分たちの賃金や労働条件のことだけではなく、地域の民間労働組合のみなさんとも協力して、春闘(毎年3月に行われる民間を中心とした労使交渉)での大幅賃上げに取り組んでいます。
組合に加入しなければ
いま、日本の全労働者の労働組合への加入率は、非正規雇用の増加などから約18%と言われていますが、社会全体の労使の力関係を変え、雇用確保と大幅賃上げ、ディーセント・ワーク(*)を実現するためにも、一人でも多くの職員・労働者の組合加入がどうしても必要です。
(*)「ディーセント・ワーク」(働きがいのある人間らしい仕事)は、1999年に国際労働機関(ILO)総会において21世紀のILOの目標として提案され支持された。