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係長級昇任選考結果示される~経過からは程遠い低合格率の改善を

とりわけ50代は対エントリーで10%割れと低率

(5月1日付)

 4月26日、当局からH24年度係長級昇任選考の結果が示されました。対エントリー者についてはわずかに合格率が上昇したものの、昨年に引き続いて低合格率となっています。

 全体の対象者のうちエントリーシート提出者の割合(エントリー率)は男性37・2%(前年度45・1%)、女性12・5%(同14・1%)、全体24・7%(同29・4%)でした。男性は昨年を約8%下回り、全体でも4%超下回って約4人に1人、また女性は8人に1人しかエントリーしない状況です。特に職種別では顕著で現業職員では約6人に1人、保育士では約10人に1人と極めて低率で、多くの方が「役職者になりたい」と思えないことは明白です。当局のいう「意欲と能力のある人材を登用したい」という状況からかい離していることが伺えます。

 一方で対エントリー者の合格率は一般事務10・0%(同11・7%)、現業職員15・0%(同2・3%)、保育士47・1%(同17・4%)、右記以外14・9%(同13・4%)、全体16・5%(同11・0%)でした。保育士はほぼ半数が合格し、一般事務以外では上昇しているものの、エントリー率の低下と合わせて考えればまだまだ低水準と言わざるをえません。ちなみに対対象者合格率は全体4・1%(同3・2%)でした。

 そもそも「係長級昇任選考」はH18年に給与構造改革が導入される際、それによって生じる様々な諸課題の中でも最も重要な「賃金水準問題」を解決する一方策として当局自らが回答したものであり、組合側としてもこの間強くその解決を要求して、H23年度から導入されました。

 しかし合格率は交渉経過に照らして程遠く、改善を求めてきましたが、今回も前回をわずかに上回った程度です。

 とりわけ給与構造改革で最も影響の大きいとされる50代の職員の合格率では一般事務で5・0%、一般事務・現業・保育以外で9・8%とさらに厳しい状況にあります。また、この年代の方はこの4月から行われている「賃金3%カット」と「現給補償額の段階カット」を二重に受ける方も多く、その救済措置が求められます。加えて、この年代の方々の賃金水準は現在の若い世代の方の将来の賃金水準でもあり、全年代を通した問題であるといえます。

 さらに、現在交渉中の「人事評価制度」の交渉においても「一人の役職者が評価する被評価者が多過ぎる部署もあり、負担では」という懸念も挙がる等、役職者不足は別の問題も抱えています。

 当局は係長級選考制度がこの間の重要課題を解決する方策であることを認識し、早急な制度の改善を行うべきです。