「桜」国会 強制終了での逃げ切りを許さない(12月23日付)
第200回臨時国会は、12月9日に閉会しましたが、野党が結束して要求するもと、閉会後の「桜を見る会」(以下「桜」)の質疑応答が実現しました。公文書管理を覆す安倍内閣を追及する声を広げましょう。
モリカケ疑惑との違い 安倍首相をめぐって、17~18年に取りざたされた森友・加計疑惑。それとの違いの第一は、関係者数です。「桜」の参加者は、1万8千人。前夜祭のホテルニューオータニ、旅行会社、招待状の印刷会社従業員など関係者はケタ違いです。
第二に、7千人の被害者を出した悪徳マルチ会社「ジャパンライフ」が、「総理大臣から社長が招待される会社」として、顧客を欺いた事実です。
第三に、首相自らに法律違反(政治資金規正法法、公職選挙法、財政法、公文書管理法)の疑いがあることです。
自治体労働者として許されない政府答弁
菅義偉官房長官は、「桜」の責任者として、記者会見で質問に答えていますが、常識はずれの苦しい言い訳に終始しています。
特に、説明責任を果たすうえで最も重要な参加者名簿の「バックアップデータ」を、「一般職員が業務に使用できるものではなく、『組織共用性』を欠いており行政文書に該当しない」と繰り返していることは看過できません。
「組織共用」とは、個人のメモを除き行政組織として共用しているものを指します。公用のパソコンを使って、業務時間中に公務員が作った文書が、「業務に使用できない、組織共用性を欠く」などあり得ない話です。
公文書管理法では、公文書は国民共有の知的資源であるため、文書作成義務があると定められています。こうした言い訳を許せば日本の公文書管理の積み重ねが根本から覆されることとなります。
世論と運動で安倍内閣を包囲しよう
安倍首相が説明責任を果たさず、内閣支持率は下がり続けています。日本の公文書管理、民主主義を揺るがすこの疑惑の徹底究明を求める声を強めましょう。