7月25日付
現在子どもは7歳2か月。ドラえもんにはまり、誕生日にもらったマンガ1~10巻セットを読み進めています。
さて、過日5月2日、絵本作家のかこさとしさん(92)が亡くなりました。
工学部を卒業し、会社に勤めながら33歳の時に「ダムのおじさんたち」でデビューしたかこさんは「からすのパンやさん」「どろぼうがっこう」「からだのほんシリーズ」「地球」など幅広い作品を生涯現役で発表しつづけました。物語も絵も全く妥協しないかこさんの姿勢は、いつもおろおろしがちな僕に感銘を与えるのでした。
没後、死の直前まで作品づくりに挑み続けるかこさんの姿を取り上げた番組をみました。
かこさんの原点は戦争でした。戦争に無批判だった自分を償うため、大人の言うことだけを聞くのではなく、見分ける力を自分で持てるよう「子どもの応援団」になろうと決めました。そして、最も厳しく、素直な客である「子どもさん」をあなどるなと語ります。
また、別の番組では「だるまちゃんとてんぐちゃん」が紹介されていました。
だるまちゃんは友達のてんぐちゃんが持っているうちわやぼうし、はきもの、とうとう長い鼻まで欲しくなります。だるまちゃんが欲しがるたび、お父さんは、家じゅうのうちわなどをかき集めて並べてくれます。番組では、お父さんの行動がちょっとずれていて、どれもだるまちゃんにはピンとこず、結局いつも自分で思いついたものを選び取っていることが紹介されていました。
かこさんの言葉や作品に接した僕は、果たして自分は応援団たりえているか、疑問を抱かざるを得ませんでした。こうなればドラえもんを全巻そろえて、好きなドラえもんの道具について、子どもと語り合わなあかんなと決意を固めるのですが、果たして子どもがそれを求めているのか、いまいち確信が持てないままなのでした。