堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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岩手・大槌の風 第10風

大槌町役場の惨劇㊦(9月1日付)

 「防災計画や訓練そのものが最悪の事態を想定してこなかった。想定を超える災害でも命が助かる防災計画でなくてはいけない。『未曾有』という言葉で覆い隠すのではなく、きちんと検証し、実効性のある計画をつくることが必要だ」。

 当時の幹部が後に語った言葉が状況的な厳しさのみならず、精神的な苦しさも表していますが、この惨劇から「立て直す」ということは想像を絶することだったのが、震災当時と現在の人事が雄弁に物語っています。

 大槌町では現在約240人の常勤職員がいますが、その約半数は任期付職員または派遣職員。すなわちプロパー職員が半分しかおらず、またそのうちの半数以上が震災後に採用された職員です。特に工事部門ではそれが顕著でプロパーは3割程しかおらず、事務職が工事監督員をすることもあります。また堺市では係長に当たる「班長」という職があります(一応、私もこの職を拝命しています)が、現在、派遣でないプロパーの課長級以上職員は副町長を含め、ほとんどがこの職でした。皆さん想像できますか?たった6年で幹部が全て係長だった人に入れ代わる、いや入れ代わらざるをえない状況を。

それだけ人材を失い、家を失い、産業を失い、インフラが壊滅し、瓦礫に覆い尽くされた町について、彼らは復興計画を早期に立案し、それを実行する使命が課せられたのです。

 当時主査で、現在は課長級となったある職員は当時こう思ったそうです。「この先10年は仕事を休まず働き続けねばならないのではないか」と。