堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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係長級昇任試験通知 検証・改善を求めます

「1からスタートはあまりにも酷」

職員の声に応えたと言えるか?(6月14日付)

今年度の係長級昇任試験が9月2日に実施されることが通知されました。春闘交渉や夏季交渉でも改善を求めましたが、当局は今年度も同様の内容で実施したいとしています。

時間や精神的負担

 当局はH29年度通知文で、「意欲や能力等が備わった職員を係長級として登用する」としています。

 しかし、実際には意欲や能力等を前提としたうえで、同時に要員管理方針による役職者ポスト削減をすすめながら、「ポスト数に応じて」合格者を決定しています。

 昨年度、受験率は第1類71・2%、第2類54・5%と、27年度に比べ3~5%上昇しました。

 試験対象職員の多くが、家庭や自己の時間を削りつつ、意欲をもって試験勉強に取り組んだことが想像されます。

 しかし、ポスト数に応じて合格者が決定されるもと、係長級昇任1次試験は、H24年度から5年連続で対受験者ベースで合格率14%台(約7人に1人)と、非常に狭き門となっており、受験対象者数が大幅に増えた現在の制度となったH23年度以降、不合格者が激増。

 この結果、昨年度は493人(前年度比38人増)の方が不合格通知を受け取りました。

交渉で2つの要求

 ①2類(34歳~44歳)の年齢区分を拡大し、②1次試験合格後2次試験を3回以内に合格しないと、1次試験を再受験する3回ルール等を柱とする現在の制度は、H23年度に導入されました。

 組合は、H11年度の試験制度導入時から、「通常の努力をしていれば合格できる制度」を一貫して求めてきました。その上で、今年の春闘要求書や夏季要求書でも、職場の声を踏まえ、「3回ルールの撤廃」と「受験上限年齢38歳への引下げ」を要求として掲げ、改善を求めました。

 しかし当局は「公平性の観点から毎年の試験が望ましいと考えるが、これまでの経過や受験者の負担なども考慮し、点数の加算制度なども実施しており、ご理解いただきたい」と述べるにとどまりました。

 これは、「1回で1次及び2次試験を合格できない場合は、次年度は1次試験から再受験することが本来の形」だが、「経過や受験者の負担を考慮して3回ルールや点数の加算制度を構築した」という認識であり、当局自らポスト数を削減し、合格率を低位においているもと、職員は「不合格が続いても意欲を高め、能力を研さんする」ことを求められ続ける結果となります。

当局は不断の検証を

 夏季アンケートでは、「家庭での時間を割き勉強してせっかく難関を突破しても3年後にはまた1からスタートはあまりにも酷である。2度以上1次試験を合格する能力を有するかみてどうなるのか?」との声も挙がりました。

 当局の姿勢は、こうした職員の思いを受け止めるものとなっているのでしょうか。執行部は、あきらめや、やる気を低下させる制度になっていないか引き続き検証・改善を求めます。