堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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堺ふしぎ?発見(1)

7月28日付

 堺にまつわる疑問を隊員が解決?するコーナーです。

 ある日、国道310号を曲がり、百舌鳥梅北町地内を百舌鳥八幡駅方面に車を走らせていると、ディズニー映画に出てくるような洋館に目を奪われました。

 あれは一体なんだったのか、堺市ホームページで調べてみると、是枝医院という築80年の木造4階建の建物で、登録有形文化財に指定されているとのことでした。ところでホームページには洋館が、「湘賀池というため池に突き出た半島状の場所に、湖畔に建つ城をイメージして設計されました」とありました。

 なんともロマンチックなことを考える人がいたものだと驚きつつ、百舌鳥梅北町にそんな池があったことも驚きです。一体どんな池だったのか?

 そちらも気になって図書館で調べてみると、湘賀池というのは、もともと狭山池からのかんがい用水を受けていた中百舌鳥の信濃池からの用水を、履中天皇陵の堀に運ぶルート上に存在していた池だったようです。

 ちなみに、履中天皇陵の堀の水は、神石市之町や石津の田のかんがい用水として利用されていた、とありました。池は、昭和40年代前半には埋め立てられたようですが、昭和35年の地図(下記参照)にはちゃんと描かれていました。

 地形をたどると、かつての湘賀池は梅北町3丁の一部になっていました。池の堤だった場所は道路となっているようで、碁盤の目状に道路整備された梅北町の道路がそこだけ湾曲しており、東側には池の代わりに大きな水路が現在もあり、池の大きさを今に伝えるようでした。

 そして、是枝医院の建っている場所は、まさに池に突き出た半島状の場所でした。

 「普段見ている住宅地がこんな大きな池だったとは、堺の歴史は奥が深いな」と思いながら、通勤途上、百舌鳥八幡駅から是枝医院が見えないか目を凝らしましたが、建てこんだ建物の陰で全く見えなかったのでした。