堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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堺の「子どもの貧困」の実態がうきぼりに

―「子どもの貧困問題を考えるシンポジウム」(5月25日付)

 5月22日(日)13時30分より、堺社会保障推進協議会・堺教育文化センター・子どもの貧困問題を考えるシンポジウム実行委員会の主催で、「子どもの貧困問題を考えるシンポジウム」が耳原総合病院の地域交流ゾーン耳原ホールで開催されました。

 シンポジウムは、パネルディスカッション形式で進められ、耳原総合病院の三浦看護師長は「待合室で落ち着かない」など「困った」子どもの背景に貧困問題があることが、粘り強くコミュニケーションを重ねることで明らかになってくる経験が報告されました。安井小学校の勝村教諭は、子どもの作文にあらわれる貧困問題とその中でも親子や子ども同士がやさしさ、思いやりをもって生きていることについて報告がありました。学童保育指導員の舘さんからは、様々な事情を背負って生きている子どもたちの荒れや暴言の奥に秘められている本当のねがいに気づき共感することを大切にしていることが報告されました。堺市生活と健康を守る会事務局の源中さんからは、貧困の本当の恐ろしさは孤立することであり、孤立することで社会、教育、企業からも排除されていく事例を紹介されました。NPO法人子どもセンターぬっくの大森さんは、居場所のない若い女性が性産業に走る事例を紹介し、また子ども食堂の実践の経験も報告されました。堺市職労福祉衛生支部の高橋委員長からは、日本はひとり親世帯の相対的貧困率が世界最悪であることや生活保護制度利用上の課題について報告されました。

 その後100人を超える会場いっぱいの参加者からは、活発な質問や意見が出され、堺の子どもの貧困の現状と課題を共有するシンポジウムとなりました。