堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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正規・非正規の公務労働者の賃金改善を求める

公務労組連絡会が全国人事委員会連合会に申し入れ

(2月10日付)

公務労組連絡会は2月5日、自治労連・全教と共同して、地方公務員・教員の賃金・労働条件の改善を求めて、全国人事委員会連合会(全人連)への要請にとりくみました。

 全人連への申し入れには、公務労組連絡会からは蟹澤議長(全教委員長)、猿橋副議長(自治労連委員長)、川村事務局長をはじめ、自治労連から中川書記長、全教から小畑書記長が出席しました。

 全人連側は、青山会長(東京都人事委員会委員長)をはじめ、北海道、宮城県、愛知県、大阪府広島県高知県、福岡県、横浜市の各人事委員会代表ほかが出席しました。

 はじめに、蟹澤議長が要請書を青山会長に手交し、安倍首相の1月22日の施政方針演説で、企業利益の拡大を賃金上昇つなげ、非正規の均衡待遇の確保にとりくみ、同一労働同一賃金の実現に踏み込むとの考え方を示しているが、すべての労働者の賃上げと、自治体で働く非常勤職員の処遇改善が必要」とし、公務員賃金をめぐっては、臨時国会が開かれず、勧告実施が越年する異例の事態になっており、労働基本権が制約されたもと二重の権利侵害であることを指摘し、「給与の地域間格差の拡大は、住民本位の行政サービスを担う公務労働者の士気を低下させ、人材確保にも支障をきたしている。第一戦で働く公務労働者の賃金と労働条件の改善にむけて尽力するよう強く求める」と要請しました。

『総合的見直し』実施で人材確保にも支障

 自治労連の中川書記長は、「『給与制度の総合的見直し』は自治体首長も人材確保を懸念している。地域手当のない市では、試験合格者が手当のある市に流れており、政府が掲げる経済の好循環とも矛盾する。職務給原則からしても地域間で格差をつけるべきではない。人事委員会として政府・人事院に意見表明していただきたい。総務省は国準拠をタテに地方の給与改定に圧力をかけたが、労働基本権制約のもとでの人事院勧告が政府によってないがしろにされ、地方自治を踏みにじって地方にも押し付けるものであり、全人連として、この二重の不当性について政府にものを申す必要がある。都道府県の臨時非常勤職員の賃金は951円、政令市が848円という低額。政府が最賃1,000円と言っており、まず公務が範を示すべきだ。すべての人事委員会で臨時・非常勤職員の労働条件の改善・均等待遇について必要な勧告・報告を行え」と求めました。

臨時・非常勤なしに教育がなりたたない

 全教の小畑書記長は、「教職員の長時間過密労働の解消について、学校現場における業務改善のためのガイドラインを、文部科学省が示さなければならないほどの状況になっている。全教の勤務実態調査においても顕著に表れている。違法状態を放置することなく改善策を打ち出すべき。教育現場においても臨時・非常勤教職員は18万4千人になっており、5人に1人が非正規」とのべ、代替要員がみつからずに「教育に穴があく」状況に認識をもち、実態把握と適切な対応を求めました。

春闘での非正規含めた労働者の賃上げを

 これらの要請に対し青山会長から、「ただいまの皆様からの要請につきましては、確かに承りました。早速、全国の人事委員会にお伝えします。改めて申すまでもありませんが、公務員の給与等の勤務条件について、社会情勢に適応した適正な水準を確保することは、人事委員会の重要な使命であると認識しております。」との回答がされました。

 16春闘で非正規を含めた民間労働者の賃上げを実現することが、公務労働者の賃金改善にも大きく影響します。春闘での要求前進に全力で取組みましょう。