「まもろう・つくろう“地域の絆”
とりもどそう“笑顔の職場”」
(7月13日付)
6月27日(土)~28日(日)、神戸市において、第25回近畿自治体病院交流集会が開催され、24病院・3団体から127名が参加、堺市立病院機構労働組合(堺市職労病院支部)からも4名が参加しました。集会開催にあたっては、今年2月に兵庫県全域への病院オルグを行うなど、今後への組織拡大強化の礎を築くものとなりました。
開会にあたり、現地森栗強兵庫自治労連委員長より、憲法改悪の動きがある中、これまで私たちが守ってきた日本国憲法の改悪を許さないたたかいを進めていきましょうとのあいさつがあり、1日目の集会が始まりました。
講演Ⅰでは、西はりま天文台・天文科学専門員の鳴沢真也さんより、「科学から考える人間」~人は、なぜ 看護するのか~と題して、宇宙と人間の空間的、時間的位置から、ルーツは一つのホモサピエンスであり、かけがえのない人の命の大切さが強調されました。
講演Ⅱでは、神戸協同病院の上田耕蔵院長より、「阪神・淡路大震災20年の時を経て、災害時に医療は提供できるか」と題し、東日本大震災と比較しながら、災害拠点病院などの課題を明快に話され、問題意識が全体で共有されました。
近畿ブロック医療部会事務局長の基調報告のあと2本の特別報告がされました。
①大阪府立成人病センター支部書記長の東里美さんより、大阪府立病院機構労働組合が取り組んだ「利用者・地域住民アンケート結果報告」を報告され、地域から病院に対する思いを聞くことであらためて府立の病院の役割を自覚し、府民医療の推進と公的医療の拡充を求めて頑張る決意となったことが報告されました。
②自治労連専門員(自治労連都庁職執行委員長)の高柳京子さんより、自治労連が全国的にとりくみ、8000名以上の回答があった「看護職員労働実態調査アンケートの結果」が報告されました。
集会2日目は、4つの分科会に分かれ、①看護「みんなで語ろう!仕事・組合の事」では、高柳京子さんを助言者とし、職場から積極的な意見交換が行われました。②「みんなで学ぼう!癒しの医療」では、アロマに医療効果があることを実践含め紹介されました。③「運営形態変更と勤務条件」では、各病院の勤務条件・要求書・賃金表等の一覧表を比較しながら、職場からの声をどのように要求、改善闘争にしていくかを学びました。④「医療・介護総合法と自治体病院」では、津市立三重短期大学教授の長友薫輝さんを助言者・講師として迎え、医療保険法の改悪された内容を含め、住民の生活がどう変わるかを学びました。
閉会式での特別決議では、国会の会期延長で、戦争する国づくりを強行しようとしているが、憲法違反の戦争法案を阻止すること、国民の命と健康にさらなる格差を持ち込む「医療保険制度改悪法」の強行に断固抗議し、法の具体化を阻止し、住民のいのちと健康をまもるとりくみを推進していくことを全会一致で確認し、職場の状況等の意見交換・交流を大いに深める集会となりました。
参加者からは、「人としての大切さをあらためて学んだ」「日常業務が多忙すぎて、災害医療を考えるいい機会だった」「いのちを守る立場として、戦争法案には断固反対」「自治体病院が地域に密着していくことの大切さを感じた」といった声が寄せられました。