堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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学童保育指導員が職場復帰

裁判闘争~団体交渉を経て~

(4月17日付)

 4月2日朝、越智康純さん、中山洋美さんは満開の桜の下、1年ぶりに東大阪市立楠根小学校の校門から支援者に見送られ、学童クラブに出勤しました。

 2人は、勤務時間を大幅に短縮する労働条件の一方的改悪通告に対し異議を唱えたために、昨年3月31日に「貼り紙1枚」で不当解雇されました。

 大阪府労働委員会への不当労働行為(団交拒否)救済申立(審理終結、命令まち)に続き、昨年5月には大阪地裁に楠根学童保育指導員としての地位確認・賃金支払請求を提訴。1年間にわたり、雇用主である楠根留守家庭児童育成クラブ運営委員会を相手にたたかい続けてきました。

 このたたかいには、地域の労組・団体・個人のみならず、北海道から沖縄まで署名が返送されるなど支援の輪が広がりました。

 3月13日の大阪地裁判決は、「指導員は有償ボランティアだから労働者ではない」と使用者の地位から逃げる立場に終始した被告(運営委員会)の主張を退け、その勤務実態から「労働者」であることを認定し、「雇用継続されている」と正確な判断を示し、原告2人の請求を全面的に認める完全勝訴となりました。被告が控訴せず判決は確定しました。

 その後、改めて運営委員会に要求書を提出。2回の団体交渉で職場復帰が確認されました。

 2人にとって、精神的・肉体的・経済的に苦しいたたかいの1年でしたが、「何よりも子どもたちから突如切り離されたことが悲しかったし、だからこそたたかい抜いて楠根に戻りたい一心だった」と語るように、1年間、身を粉にして、府労委・裁判の資料準備や、支援を広げる訴えをやり抜いてきました。

 大阪自治労連は、2人の現場復帰を喜ぶとともに、学童保育指導員ふくめ、すべての労働者の雇用安定と労働条件の改善、住民福祉の拡充を引き続きすすめます。