与謝野晶子記念館
(4月1日付)
3月26日、大阪歴史教育者協議会堺支部主催による「利晶の杜」見学と井渓明・元堺市博物館学芸員による「千利休と堺」講演会が開催されました。
「利晶の杜」は入口を入ると、床に描かれた江戸時代後期の大きな陶板地図と昭和初期の宿院界わいを再現したジオラマがお出迎え。
「利休茶の湯館」では、利休と豊臣秀吉、徳川家康たちが声で歴史を語ります。住吉祭礼図屏風は、タッチすると、描かれている絵の説明や現在の写真(例えば、手水橋・ちょうずばし)が現れます。
次に、クイズ「千利休と茶の湯」は、楽しいのでチャレンジしてください。
利晶の杜シアターの映像は、千家十職の茶碗師・十五代樂吉左衛門が堺の歴史を案内、特に、「市中の山居」(都会にいながらにして山里の風情を味わう)が印象に残りました。
与謝野晶子館では、装幀がほんとうに美しい実物本の展示。「晶子からあなたへ」と液晶パネルが「飽くまで生きよう、生きて戦おうとする者には、どうにか新しい路が開け出す」など呼びかけます。晶子自筆の百首屏風(複製・鞍馬寺所蔵)や書斎に残る愛用の品々。
自作短歌や源氏物語を読む晶子の声、孫抱く晶子の映像、子どもが12人いたため、創作ノートや手紙に残されたイタズラ書き、オーギュスト・ロダンとも交友があり5男にアウギュストと名づけるなど興味深いエピソードがたくさんあります。
2階の窓がモダンな生家「駿河屋」(実物大で再現)、大きな時計が2階の壁にあるのですが、見るのがひと苦労。もうひとつ寛(鉄幹)の自筆原稿があるのですが、隠されています。ぜひ探してみてください。 井渓さんの講演は、利休と晶子を含む堺の歴史で、阪堺線のアピールもあった素敵な講演でした。どうもありがとうございました。