堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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連載・阪神淡路大震災から20年②

震災支援と労働組合  一組合員

(1月16日付)

 あの日、徒歩で職場に着くと机も椅子も散乱していた。高層館の窓からは六甲の麓にある阪神地域が映し出されるように見えていた。家を出るときのテレビでは火災発生情報は少なかったように記憶しているが、高層館での時間はいやおうなしに現実を見せ続けた。幾筋にも黒煙が立ち昇り始める。それから日を追うごとに被害の大きさが・・・。組合のみんなと西宮市立香櫨園小学校の避難所に手伝いに行った。支援できる何かをしたかった。支援とは何かなどという理屈は後のことだった。物心を問わず個人で何がしかの支援活動に参加した人は数えきれないだろう。私の場合は市職労があった。団結。これしかなかった。団結することによって生まれる自発的組織性。避難所ではこの機能が必ず要る。そう実感した。いまでいう現地ボランティアセンターの機能。香櫨園小学校には民間の組合からも地域貢献の使命を帯びて役員が張り付いていた。明日以降、人(組合員)を何人出せるかと打ち合わせもした。生意気に。民間の組合ががんばっているのに、公務員の組合が力不足では避難者に申し訳ない。20年前、私も若かった。気持ちだけが上滑った支援だったのかも知れない。が、それも後の反省。避難者の方に問われ、「堺市職員労働組合です」と名乗った。「ええそう。さかいしの…。ありがとうね」と、校庭を歩きながら話しあったおばあちゃんを思い出す。