2月2日付
労働時間を今より「増やしたい」と答えた割合はわずか11%。
全労連や自由法曹団など「労働法制中央連絡会」がアンケート調査結果を公表した。自民党が「働きたい改革」などと称して提唱する労働時間規制緩和のニーズは労働者にはない、と強くけん制する。
調査は昨年11~12月、協力団体の組合員、構成員ら1267人が用紙の郵送やインターネットを通じて回答を寄せた。
現状よりも労働時間(残業時間を含む)を増やしたいと思うか否かを尋ねたところ、「増やしたい」はわずか11%にとどまった。逆に、「減らしたい(収入が下がらないことが前提)」は最も多い57%、「現状のままでよい」が32%という結果が示された。
「増やしたい」と答えた人に理由を聞いている。最も多いのが「今の収入では生活が苦しいから」で78%に上る。「自分のスキルを上げたいから」「顧客や利用者のニーズに応えたいから」がそれぞれ7%と、賃金ではない理由をあげた人は少数にとどまった。
黒澤幸一全労連事務局長は調査の発表会見で、「多くの労働者が労働時間を増やすことを望んでいるという政府の主張は当たらないということが明らかになった。『増やしたい』という人も賃金のために働かざるを得ないのが実態だ」と説明した。
高市政権は、「長い時間働きたい人」に焦点を当てた、労働時間規制の緩和を模索しているが、調査結果はこの主張の根拠に疑問符を突きつけている。
自由法曹団の藤原朋弘弁護士は、裁量労働制の規制緩和、対象者の拡大が政府や経済界が狙う「一番のゴール」だと指摘。実際は業務遂行の裁量がないのに適用し、労働者を長時間働かせる悪用が後を絶たないと述べ、「そこを放置して拡大することは許されない」と語った。