1月23日付 執行委員I
40年ぶりと言われる労働基準法の大規模改正に向けた議論が進む中、「管理監督者の範囲の明確化」と「つながらない権利」の二つについてピックアップします。
まず、管理監督者の範囲については、名ばかり管理職問題が長年指摘されてきました。自治体でも、権限や裁量が限定的であるにもかかわらず、管理職として長時間労働を強いられるケースが見られます。審議会では、管理監督者の要件を実態に即して明確化し、管理職であっても健康確保措置を義務づける方向性が議論されています。労働側は、管理職であっても労働時間管理の対象とすべきと主張しており、特に自治体のように慢性的な人員不足が続く現場では、管理職の長時間労働が組織全体の疲弊につながることが懸念されています。一方、使用者側は、業務運営の柔軟性が損なわれることや、線引きの難しさを理由に慎重な姿勢を示しています。
次に、「つながらない権利」については、勤務時間外のメール・電話・チャットへの対応を求められない権利として注目されています。しかし自治体職員の場合、災害対応や福祉の緊急案件など、時間外の連絡が不可避な業務が存在します。このため、単純に「連絡禁止」とするのではなく、緊急性の判断基準や当番制の明確化、代替要員の確保など、現実的な運用ルールの整備が不可欠です。
これら二つの論点は、働き方の境界をどう定義し、いずれも自治体職員の働き方に直結する重要な論点であり、労働者の健康と生活をどう守るかという共通課題を抱えています。労働組合としては、緊急対応の必要性を踏まえつつも、過度な負担を避けるための制度設計を求め、引き続き議論を注視していきます。