堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

堺市職労(堺市職員労働組合)ブログです。

2025春闘 3~4%では回復できず 大幅な賃上げで30年前の誤りを正させよう

1月22日付

日本の賃金は、30年に及ぶ停滞で、主要先進国では最も低く、近年の物価上昇でさらに目減りしています。2025春闘は、今も続く、この賃金抑制の流れを反転させ、「公正な賃金」へかじを切る転換点としなければなりません。

 

春闘とは 相場形成と社会への波及
 70年前の1955年に始まった日本独自の賃金交渉方式です。当時、経営側の厳しい賃金抑制策に対し、八つの産業の労働組合が一斉に要求し、みんなでストライキをして賃上げを実現しよう、と始めました。瞬く間に多くの労組が参加し、その後の所得向上と経済成長を支えました。
 春闘の最大の機能は、賃上げの相場形成と、社会への波及です。けん引役となる労組が高額回答を引き出し、それに追いつき追い越せと交渉を強めます。そこで作られた賃上げ相場は、労組のない企業にも波及していきました。人材確保のためには賃金を上げないわけにはいかないためです。
 また、春闘は開始当時から最低賃金など最低規制を重視していました。低賃金で働く多くの労働者の期待を集め、労使の力関係を変えていったのです。
●物価は10%も上昇!生活守る大幅賃上げを
 物価(総合指数、24年11月)が2020年比で10%も上昇しています。食費など生活に必要な「基礎的支出項目」は同15%にも上ります。それだけ、賃金や貯金の価値が目減りしたということ。コロナ禍の期間の消費控えで増えた、最大で60兆円程度の家計の貯蓄は「この2年の物価上昇で消えた」と、エコノミストの門間一夫氏(みずほリサーチ&テクノロジーズ)は指摘します。3~4%程度のベアでは、元の生活水準への回復もできません。
 日本銀行の「生活意識に関するアンケート調査」(1月17日公表)では、現在の暮らし向きについて「ゆとりがなくなってきた」が57・1%と、昨年9月の前回調査と比べ4・4ポイント悪化しました。今後も食品の値上げが続くとみられます。生活を守る大幅賃上げが必要です。
主要先進国で最低 実質賃金、韓国下回る
 経済協力開発機構OECD)によると、2023年の日本の平均年収(米ドル建て購買力平価換算)は、加盟33カ国のうち24位と低迷が続いています。主要先進国の中では最低です。21位の韓国を前年に続き下回りました。日本の後には東欧のポーランド、北欧のラトビアが続きます。
 金額でみると、日本は4・21万ドル。12位だったドイツ(6・25万ドル)の約7割、4位のアメリカ(7・72万ドル)のほぼ半分の水準。OECD平均(5・54万ドル)をも下回ってしまいました。
 1995年から21年までの実質賃金の推移をみるとその異常さは歴然です。ドイツやフランスが2割超、アメリカやイギリスが4割前後上昇しているのに、日本は横ばい。22年以降は、さらに実質賃金のマイナスが続いています。
●公正な賃金の実現へ
 日本の賃金が低迷する契機となったのが、1995年の日経連(現経団連)の経営方針「新時代の日本的経営」です。この方針を自民党政府も後押しし、規制緩和非正規労働者への置き換えを進めました。低賃金・不安定雇用を増やし、春闘ではベアゼロ、月額千円程度の低額な賃上げに抑え続けました。
 その後、大企業の利益剰余金(内部留保)は激増。08年281兆円が昨年度は539兆円に達しました。現預金残高も2倍に膨れ、カネ余りが続きます。大企業の株主配当は10年で倍増し、25兆円にも達しました。
 一方、支出に占める食費の割合「エンゲル係数」は約40年前の水準。働く者の貧困化が現れています。30年前の政策の誤りを正し、「公正な賃金」の実現へかじを切らせなければなりません。大幅な賃上げに向けて声を上げましょう。