11月8日付
10月26日から27日まで、羽咋市のボランティアセンターを拠点に、全労連の呼びかけで支援ボランティア活動が繰り広げられ、全体では62名、堺市職労から4名が参加し仲間とともに汗を流しました。
「家を修理したら豪雨。今年は芋の出来が良かったから何とか収穫したかった」(Yさん)
1日目は、4班に分かれてセンターを出発。輪島市町野町、門前町、重蔵神社周辺での豪雨災害後の泥かき作業と、袖ヶ浜近くの里芋収穫作業に従事しました。
私たちは、収穫作業の担当となりました。重機や人・物を運ぶのと里山海道は終点の三井ICまで開通していたものの、七尾市付近から路肩崩れの仮復旧箇所が10数カ所あり、また段差も多いため、特に大型車両などはスピードを出せず、2時間かかりました。
輪島温泉ホテル八汐(休業中)前で依頼者Yさんと落ち合い、山道を1時間の道のりを経て畑のある小池町にたどり着きました。
なぜこんな山道を登るのかと聞けば、小池町は、地震で道路が寸断され、電気水道がストップ。20軒ほどの集落は地震当時、ヘリで避難。それ以降迂回路を通行して電気も7月に復旧したが、9月の豪雨でその迂回路も埋まり電気も再び寸断。ここ1か月は山道を通って小池町の畑と家に行っていたそうです。元日から突如今までの暮らしを何度も奪われてきたのかと、お話を聞きながら思いました。
しかし集落に入ると家を手入れする人の姿が。昨日、迂回路が軽トラックで通れるようになったそうで、荷物が運べます。Yさんの少しホッとした表情が印象に残りました。
「今度の雨では150cmの水がきて、地震の3倍大変」(Aさん)
2日目は、輪島市町野町、門前町、能登町時長、七尾市の4班に分かれて泥かき作業。
私たちは、センターから現地まで国道249号を1時間半、輪島市門前町深見へ。
作業前に、鹿磯漁港を見学して昼食。門前町の海岸線は地震で約4m隆起。港湾施設が使用不能になりました。
深見地区は、先日の豪雨で地区に向かう道路も土砂崩れで埋まり、地区内の小河川が氾濫・護岸が崩落。最近、道路を大型土のうで復旧し、地区に入れるようになりました。地区の方に家を割り当てていただきAさん宅の泥かき作業に従事しました。
作業には、地震直後からこの地区に定期的に来られている北陸学院大学の教員や学生、取材者も参加しており、先生が「僕らは作業をしているが、家主さんは僕らを気にかけて豚汁やコーヒーをふるまってくれる。一緒に活動をしているんです」と語っておられたのが印象的でした。
すすまない公費解体
1日目夕方、輪島市街地の朝市火災現場跡地を訪問。能登全体では公費解体は11月1日時点で15%とほとんどすすんでいませんが、朝市でも重機が動き、解体が始まっていてややホッとしました。
この現実を伝え、政治を考え変えていきたい
被災者やボランティアの方々の奮闘には頭が下がります。一方で道路や水道、下水道、電気などインフラが復旧しないと、地域での生活再建は難しいと感じました。能登は、9月の豪雨で再び大きな被害を受けており、自治体の頑張りに任せるのではなく、国が復旧・復興の先頭に立つべきだと痛感しました。
今回の参加は、家族の理解があったうえで、結集できる組織があり、送り出してくれる職場や働く仲間がいるからこそだと感謝し、労働組合活動の大切さを語り、広げていきたいと改めて思いました。
本部・O、水道支部・K、A、H